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コルシカ ガイド(その9)

コルシカ ガイド (Guides de la Corse par KOMORIYA) その6

レストニカ渓谷からメル湖行き(La valee dela Restonika、Lac de Melu)

今朝も快晴です。私たちは9:00のバスに乗るため、宿を8時半に出発しました。道の途中で親切な運転手さんに出会い、載せてもらって、たちまちインフォメーションン前の乗り場に到着。直にマイクロバスに乗り込みました。レストニカは国立公園なので、国の費用で動くのか、本当にバスが無料なのには驚きました。日本では思いもよらない事です。

この道路はD623号線で、コルテから来る、マイカーは2車線の区間(黄色の線で示しました)を走リ、インフォメーション前の駐車場に車を止め、そこから無料マイクロバス(下の写真1)に乗り換えて、登山道口まで行くことになります。インフォメーションから先は1車線の道で(赤色で示しました)、よほど運転に自信がないと、対向車と崖っぷちですれちがう時に危険を伴います。マイクロバスは約50分ほどで、終点の登山口Parking E Gruttelleに着きました。インフォメーションが標高450メートルで、終点が標高1300メートルですから、バスで850メートルも上がってきたことになります。ここからは、自力で登山(青色で示しました)。メルMelu湖まで1時間の行程です。

登山道はとても眺めが良く(写真2、3)、前半はなだらかで歩きやすいのですが、ここからはsportifと書いてある案内板のあたりから、道は少し険しくなり、ハシゴやチェーンを使って登るような所もあって、スリルに満ちてきます。犬が好きなフランス人は、こんな所まで犬と一緒です。チエーンを使うような険しい崖を犬が登れるわけがありません。どうするのか見ていると、先に登った人がロープを垂らし、それに下で待っていた人が犬を結びつけ、ロープをたぐって、犬を上げていました。ようやくMelu湖に着きました。標高1711メートルですから、登山口から約400メートル登ってきたことになります。奇岩の山に囲まれた湖は透明な水をたたえ、抜けるような青空で、湖畔には涼風が吹いていました(写真4、5)。この先のCapitellu 湖までは、更に1時間の行程ですが、子供がギブアップしたので、行きませんでした。山では、やっぱり米食でしょう。持参した赤飯と五目飯で昼食。スケッチをして下山。登山口Parking E Gruttelleには売店があり、汗びっしょりの体にはアイスキャンデーが一番です。ワイン、ヤギchevreのチーズ, サラミ、栗菓子、栗の粉などのコルス名産も売っています(写真6)。15:00発のバスでインフォメーションまで帰り、その隣を流れるレストニカ川でほてった足を冷やしました(写真7)。澄んだ清流はいくつもの天然プールを形成し、そこでは、マイカーで来た人たちが、水浴を楽しんでいます。日本の古き良き時代の美しい風景が、今だに、コルスには有るのです。レストニカ峡谷はガイドブックでも推奨されている本当に素晴らしいところです。

夕食はプールサイドの席でいただいたのですが、家族3人ともさすがに歩き疲れて、料理を食べきれずに持て余していました。オーベルジュのマダムが挨拶に回ってきて、美味しくないのですか、と聞かれて、困惑しました。チコリとブルーチーズとクルミの取り合わせのサラダは最高でした(写真下左)。デザートにモンブランを見つけて、3人ともこれに決めました。栗の産地の本格的な物かと待っていると、出てきたものは期待に反して、三角のスポンジケーキを山に見立てその上に真っ白なホイップクリーム(フランス語でシャンテイーchantilly)が雪のようにかかっています(写真下右)。確かにモンブランの光景です。モンブランというケーキは栗を使ったもの、という概念は日本でしか通用しないようで、フランスではどうやら栗に関係なく、ケーキが雪山の形をしているものをモンブランと呼ぶようです。