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コルシカ ガイド (Guides de la Corse par KOMORIYA) その4

海水浴とサングイネール島les illes sanguinaires

図の右端の赤丸で囲われたところがアジャクシオの街、そこから5番のバスで終点ラパラタLa Parataまで行きます。ドゴール広場Place DeGauleのバス停から9時に乗車(バスは30分毎に出ています)。切符は区間制で終点まで行くには2枚の切符が必要です(2枚合計7.5F、150円位)。女性運転手さんのバスはかなりのスピードで、海岸線を走っていきます。次から次へと美しい魅力的な海水浴場が現れてきます(地図の地名はそれらの海水浴場を表します)。40分ほどで終点ラパラタ到着。運転手さんが、この先の道を行くと展望台とレストランがありますよ、と岬のほうを指して教えてくれました。15分ほど歩くと、小高い丘と、円筒形の要塞がありました。丘に登って海と山のおりなす絶景を楽しみ、丘の上で最初のスケッチを描きました。11時半にラパラタ停留所に戻ると、なんと行きと同じ女性運転手さんでした。海水浴をしたいのですが、おすすめの海岸はどこですか、とききますと、どこも良いところですよ、との答えが返ってきました。おっしゃる通りです。適当なところで降ろして下さいと、運転手さんに御願いすると、Palm beachというバス停で停まってくれました。見回すと大きなビーチで、オレンジ色のパラソルの花が一面に咲いています。ここは伝統のある所なのでしょう、少しパラソルがくたびれています。少し海岸を歩いて行くと、マリンブルーの素敵なパラソルと同じく青のレストランに出会いました。ここに決めた! 名前はMarinellaビーチです(地図参照)。

パラソルとデッキチエアーの一式、半日分の使用料が50Fで2組借りて100F。とにかく日差しが強いのでパラソルは必需です。沖に船が停泊していて、海水浴場との境界にはブイが浮かんでいます。波はおだやかで、海水は適温、とても泳ぎやすい。沖のブイまで行って一休み、海面から、はるか山際の色とりどりのリゾートマンションを見たり、青い海を背景に、絵のような景色の中で泳ぐ事は至福です。お昼は、青いレストラン・マリネラでピザ。注文を受けてからその場で作る石釜焼きの本格派です。ものすごく大きなピザで2枚を3人で平らげるのがやっと。ボーイさんが特殊なピザ切りナイフで切り分けてくれました。釜の前のシェフはにこにこしながら、こちらを見て、旨いか、と声をかけてくれました。炭が少し付いたアーテイーショーとアンチョビのピザは絶品でした。隣の席では金髪のちびっこお嬢さんとパパが、1枚のピザを分け合って食べていました。飲み物は、ピッチャー入り水道水(キャラフドオーun carafe d'eau)ですが、おいしいうえに無料です。2時まで泳いで、バスでアジャクシオのホテルに帰り、水着とシャツを着替えて30分休憩。

ホテルFeshの立地条件が最高で、観光船乗り場まで5分。船は定刻15:30に満員の客を乗せて出発。所要時間45分でサングイネール島les illes sanguinaires着。上陸し1時間のフリータイム。灯台、要塞などを見て、急いでスケッチして、船に戻りました。帰りの海の色が圧巻。透き通った水を通して白い海底の岩が見えたり、濃紺から淡い青緑、そして太陽の光の方向によってはバカラのクリスタルのようにきらきら輝いたり、息を呑むような美しさです(日没の頃、落日の光を受けて海面が血のように真っ赤に輝くので、サングイネール島という名が付いたという説があるくらいです)。

観光船のガイドのおじさんはプロの話芸と、カラオケで、飽きさせません。帰り道は、午前中バスで走った海岸を遠く左手に見ながらの航海です。私達が泳いだMarinellaビーチも見えました。そこは最も新しく出来たところだ、と解説してくれました。どうりで設備がきれだと思った。”マーリーネーラー”、とガイドさんは歌ってくれました。

アジャクシオに着いて、ホテルの近くで、レコード屋さんを見つけました。お店で流していたコルスのコーラスが入ったCDを買い求めました。現地語で歌っていますから、歌詞の意味はほとんどわかりませんが、とても聴きやすい曲ばかりで、気に入っています。日本からですって、なんて遠い国でしょう、と言いながら、若い女店員さんは、私と子供にコルスのワッペンを下さいました。

今晩の食事はあまり歩きたくないので、近くを探しました。インフォメーションの一つ裏の通りのレストラン街で、郷土料理を出すLe Don Quichotteドンキホーテという名のレストランを見つけました(前頁のアジャクシオの地図参照)。ここは大当たりで、コルス名物の各地のハム・ソーセージの盛り合わせは、写真のように、こんなに多くて食べきれないほど、これで1人前、しかもコース料理の1皿目ですから、次の料理を食べる頃はおなかいっぱいで、本当に大変でした。コルスのチーズ(特産のヤギのチーズ、そのわきに果物のジャムが付いています。これが不思議とチーズに会います。こんな食べ方は初めて)。そして、デザートは、私達がこの店を選んだ直接のきっかけだった、シャテーヌ(栗)のアイスクリーム(他のレストランでは見かけなかった)。コルシカの栗は特に有名なのですが、大満足なデザートでした。コルス料理を十分堪能出来て、しかも味つけ、ボリューム、値段の手ごろさ、素早いサービス、と100点満点のレストランです。しつこく書きますが、おいしい水道水(キャラフドオー)はタダです。コルスではミネラルウオーターを注文する必要はありません。