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8月13日(土)
ホテルの朝食は8時からですが、今朝は早く出発するので、昨晩の残り物で簡単に済ませ、ホテルを7:40出発、バスターミナルgar routierまで歩き、8:00発Port la nouvelle/Treille行のバスに14番線(ligne14)から乗車します。今日は2.5€の一日バス券が買えました。Port la nouvelleは大きな湖に挟まれていて、鉄道でペルピニアン方面からナルボンヌに行くとき、列車はBarges-Sigean池とTayrolle池 に挟まれた狭い線路道を走るので、車窓から両サイドに大きな水面が延々とみられます。いつかは、この景色を列車からではなく、徒歩で訪れゆっくり見たいも のだ、という気持ちにさせます。実は、それを実現するために、この夏の旅行の拠点をNarbonnに決めたのです。Port la nouvelle行きのバスから、雄大な池の景色が見えてくるのを期待して乗車したのですが、バスは池畔を避けて、内陸部の道を走るのです。車窓には行け ども行けどもぶどう畑が続き、このあたりは相当大規模なワイン産地だろうなと実感します。取り敢えず、Port la nouvelleのoffice de tourism観光案内所に行きたいのですが、停留所名にありません。運転手さんに希望を伝えると、Alfred de Musset/St-Cyrというバス停で降りて、そこから海を目指して10分位歩けばioffice de tourism観光案内所がある、とのことでした。8:54下車、住宅街を歩いて行くと、砂浜Plageに出て、その端にinformation観光案内 所が有りました。

予想もしませんでしたが、建物の中に生きた化石と呼ばれるシーラカンスの剥製が展示されていて、わざわざここまで来た価値がありました。


街の地図をもらい、砂浜で記念に足を海水に浸して直ぐに港沿いに川を遡ることにしました。




カンカン照りの中を港に沿ってさかのぼっていきます。どうして私達の旅は毎日こんなに歩かなければならないの?と愚痴られながら、3キロメートル位歩きま した。途中、岸壁で釣りをしている人を見かけます。面白かったのは岸壁に4軒くらい、小屋が点在していて、そこに船を横付けして、一方では漁網を繕いなが ら、他方では店先にピチピチした魚を並べて即売しています。

魚の種類は色とりどりで、そこに住民が集まって来て、魚を買い求めています。1時間ほど歩くと、前方に鉄橋が見えてきました。列車も走っています。鉄橋の 向こうは大きな池が見えます。太鼓橋のような木製の歩道橋があったのでそのてっぺんから見渡すとよりダイナミックな展望が開けます。





暑い長い道のりだったけど、ついに待ち望んでいた景色に出会うことが出来ました。本日の旅のゴールです。橋の手前が地中海の港、向こう側が池(橋のアーチ の直ぐ下遠方に鉄道列車がはしっているのが見えます。)
住宅街の広場で土曜市が開かれていたので、オリーブの実の塩漬けを量り売りで買いました。
橋に戻って景色をゆっくり眺めていると、もうお昼の時間です。橋の袂にHotel du Portという名のホテル兼レストランを見つけて入りました。前菜はカキのグラタンと、スープドポアッソン。この魚のスープの量がたっぷりあり、ルイユ、 クルトン付きで、ブイヤベースのような旨さです。あまりの旨さにクルトンをすべて食べつくし、今度はパンをちぎってスープに浸けて食べ始めました。それを 椅子に座ってじっと見ていた店のご隠居が私たちにコットン?と言葉を投げかけてきます。綿をどうするって、よくわからなかったので曖昧に返事すると、おじ いさんは店の奥から山盛りのクルトンを一皿持ってきてくれました。コットンじゃなく、クルトンと言っていたのでした。メインはスズキのソテーとイカのオ リーブ油炒め。タコと見まごうぷっくらとしたモンゴイカ、皿からはみ出すスズキ。もう満腹です。それでも最後にデザートを完食。一人22.5€と安い地方 値段。


外を見ると、犬を連れバケツを持ったた小学生ぐらいのお嬢さんが、お父さんとゴムボートで釣りに出かけるところです。犬も救命胴衣を着けておとなしく乗っ ています。


帰りは午前中歩きながら見つけておいた最寄りのバス停La Regionからligne14のバスに乗ったのでそれほど歩きませんでした。14:13乗車15:00Narbonne gar routier着。時間があったので、まだ歩いていないこの街の大通りを散歩して市立病院まで行って、引き返してきました。常設市場の直ぐ隣にある、人気 のレストランA la table du Marchéの席を予約をして、ホテルに戻って休憩。予約の際に、外か内かと聞かれたのでドゥオール(de hors)と申し込んで正解。店の外は日が暮れると涼しい夜風が心地よい。前菜の飾り付けの美しいこと!


エディブルフラワーがアクセントになっています。メインの鴨肉のローストは果物ソースのかかっているものを期待していましたが、醤油に漬け込んだ塩っぱい 照り焼きが出てきてがっかり。デザートも普通でしたので、私の評価は5段階の4でした。

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