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平成28年フランス旅行

今夏は前半ナルボンヌ海岸Narbonne Plage、 後半ピクデュミディPic du MIdi Pyreneesと海から山に旅行しました。最後の日は昼間パリ近郊のフォンテーヌブロー城を見学して、夜の便で帰国しました。

用意する航空券ですが、4月から燃油サーチャージが無くなり、安くなるということですが、好みの座席を確保するために3月に申し込みました。基本は羽田パ リ往復諸経費込で、166,970円、足の伸ばせる席料追加17、000円、合計183,970円です。テロの影響でフランス行きの観光客が減少したの か、お盆料金にしては今年は随分安く買えました。
鉄道切符はインターネットのvoyages-sncf.comのページからTGVの座席指定切符を買いました。プリンターで紙に印刷して持って行くと、列 車内で検札に来た車掌さんが手持ちの器具で簡単に印刷情報を読み取ってOK、と簡単でした。8月10日(水)
HANEDA 22:55 AF293/Hで出国。安いからしょうがないけれど、今年のAF機内食は最低でした。隣の席には清水市出身のOLさん。三年に 一度、積み立ててフランス旅行をするそうで、今回は同僚と離れ離れの席になってしまった、とおしゃべりもせず静かに座っていました。
8月11日(木)
定刻通りパリ シャルルドゴールcharles de Gaulle空港に朝4:30に到着。空港内の長い廊下を15分位歩いて西側にあるCharles de Gaulle TGV駅に到着。6時すぎないと駅の窓口が開かないのでベンチに座って待つ。フランスで列車に乗るときは結構いら立ちます。この国では発車10分前くらい にならないと、何番線ホームに列車が到着するのか表示されないことが多く、それを見てから急いでそのホームに向かい、更にホームのどこかに掲示されている 車両構成を見て、長いホームの中の自分の乗る車両の止まる場所の記号KとかMとかを探すために走らなければなりません。実際、同じホームの同じ時刻に、行 き先の違う列車が同時に前後に停まっていることがあります。今回もそうで、行き先を確認して乗らないと大変なことになります。Montpellier行き TGV5104(13号車21番、22番)6:58発に無事乗車。後は寝ていけば良いから楽ちんです。MontpellierST-Ro 駅11:06着 列車を降りたら、一旦エレベーターで駅の2階に上がり広場を横切ってからエレベーターで1階に降りて、別のプラットホームに移るという、 ややこしい乗り換えで慌てました。Toulouse行TGV6813 11:25発に乗車すると私達の指定席に別の男が座っていましたが、私達の予約席だ というと、立ち去りました。意外と、こういう輩がいるもので、過去にも何度か遭遇しました。1時間ほどでNarbonneに12:29着。今日から3日
宿泊するナルボンヌのWill’s Hotelは駅前道路を真正面に150m位進むと左手にあり、直ぐ見つけられます。地の利が良いのが人気で、直ぐに満室になってしまいます。日本で言う3 階建で、エレベーターが無いのが、唯一の欠点ですが、それ以外は、優しいオーナーのおじさん、おばさん、DAIKINエアコンの付いた 綺麗な室内、泊まった人誰もが賞賛する美味しいパンが何種類も用意された朝食、そして、安い宿泊費(ツイン3泊で267ユーロ)と、言うことなしです。
親切なレセプションのおじさんから街の地図をもらい、ホテルから最寄りのバス停(EUROPEという名の停留所)、更に地図に印をつけて中心街に行く近道 も教えていただきました。
ホテルから20分歩くと、中心街の市庁舎広場とその横を流れる運河に出ます。この運河はToulouseにはじまり、Narbonneを中継してSète で地中海につながっています。今日は運河に沿ってテントが立ち並び市(いち)が開かれていて、浅草の仲見世のように人々でごった返しています。そうこうし ているうちに昼食の時間です。大きなテラスの店ではサービスが悪いのを経験しているので、手頃な店を探しているうちにもう1時30分を回りました。一般に 2時過ぎると、ランチを終了する店が多いので焦りを感じはじめているとき、今まで見過ごして歩いていた通りに小ぢんまりしたLa Fringaleというレストランがあり3時半までランチをやっているのを発見しました。2時少し前ですのでまだ十分間に合います。Restaurant traditionnel伝統料理店と書いてあります。ステーキ定食を頼みましたが、郷土料理店というだけあって、付け合せの野菜が新鮮で、キノコはアミ ガサダケ、アンズ 茸、生のマッシュルームとどれも抜群の香りで、こんな美味しいキノコは初めて。
分厚 いステーキは300gで、焼き具合はアポアンでおいしい。難を言えば固くて食べられない筋が付いたままなので、それをはずさなければならないこと。脂身が ない柔らかい牛肉で胃にもたれず、全部平らげました。お母さんと息子さんの営む家庭的なレストランで、お味はいかがですか?と、代わりがわりテーブルまで 来て聞いてくれます。コーヒー、デザートまで付いて15€。夜も訪れたい位ですが、残念なことにこの店はランチだけしか開
いていません。

腹ごしらえして、市庁舎の裏手にある世界遺産Cathedrale Saint-Just et Saint-Pasteurを見学。
歴史を感じさせる素晴らしい建造物に圧倒されます。中庭の中空に向かって四方の壁から魔除けのガーゴイルが、にらみをきかしています。回廊の壁面に飾られ た首を破壊された人体像が、古代の権力の栄枯盛衰を語りかけてきます。


裏庭に出ると美しい全容がみられ、右手に石造りの円筒形の塔がみえました。建物の内部から、この円筒塔に登る事ができて、階段の先は Narbonne 市美術館Muse d Art & d’Histoireになっていて、4€で入館出来ます。

郷土の画家の絵画や陶磁器などが展示されていました。美術館を出て、市庁舎の横の通りを数分歩いてoffice de tourism観光案内所に出ました。どの街にも観光案内所を起点としてミニトレインLe Petit Train が走っているもので、手早く街の様子を見る手段に使えます。乗り場に行くとほぼ満員で、機関車の排気ガスをまともに受ける一番前の席しか空いていません。 で、7€払ってその席に乗車。直ぐに出発です。30分コースですが、見るべきものはそれほど無く、唯一収穫は、線路を超えて街の裏側の通りにある蔦の絡ん だ2階建てのシャルル・トレネ(Charles Trenet)の家が見えたことです。


シャルル・トレネの名曲には「ブン (Boum)」1938年、「ラ・メール (La mer)」1943年、「詩人の魂 (L'âme des poètes)」1951年 翌1952年にイヴェット・ジローが歌ってディスク大賞を獲得した。などが挙げられます。彼はNarbonne出身の偉大な 歌手兼作曲家でした。
運河沿いに散歩して、候補にあげていたレストランに行くと8月はバカンス休暇中、しかたなく近くの La Tables des Cuisineers Cavistesというレストランを予約。名前の通りワイン専門のレストランで、沢山の銘柄の地元ワインが展示されていて、アルコール好きにはたまらない でしょうが、飲めない私はただ眺めるだけでもったいない限りです。とても応対が良い店です。最初に頂いた生ガキは 塩水の中に保存していたものか 少ししょっぱ過ぎます。やはり生ガキは大西洋やドーバー海峡などの有名な産地でいただくべきでした。次に期待してい た仔羊腿肉gigot des agneauのソテーは旨味がなく、感激なし。その日の魚はturbot鰈カレイに泡立てたソースをかけた物。端正なギャルソンがテーブルの側に来て、如 何でしょうかと聞いてくれたので、pas mal(悪くありません)と答えると、フランスで答えたぜこの客は、と店の人に話ていました。デザートの盛り付けは美しい。特にpêches桃の入った スープ・デザートは記憶に残る美味さでした。



最後のデザートに満足してお店を出ました。


美しい夜の運河沿いのお店では音楽の生演奏をしています。涼みがてら、しばし立ち止まって楽しんでからホテルに戻るために旧市街を歩いて行くと、広場で音 楽を鳴らして、夏の夜空の下、大勢の地元市民のカップルがダンスを楽しんでいました。ホテルに戻ると正面玄関は閉まっていますから、前もって教えていただ いた別のところから合鍵を使って部屋に戻りました。今夜はホテルのベッドですからよく眠れそうです。
(2)ナルボンヌ海岸、グリュイッサン海岸にジャンプ