4.NANTES ナント

8月16日(日)
昨日買ったシェーブルチーズ、乾燥イチジク、パン、コーヒーで朝食を済ませ、ホテルの会計720ユーロを支払って、駅まで歩きました。
TrouvilleDeauville7:38ter→Lisieux8:00 Lisieux8:10intercity→Paris(StLazare)9:57
着。Paris(St-Lazare)駅メトロ12番線Marie d’Issy行きに乗り、9番目Montparnasse vienvenue駅下車。メトロから国鉄までの通路は10分位かかるほど長い距離を歩くのですが、歩く廊下が設置されていて、今回は7分位。以前よりは るかに楽になりました。
出発の前に、Quickハンバーガーを買う予定でしたが、駅構内を探しても見つからず、撤退したようです。代わってパン屋のPaulが席巻しています。わ ざとマイナーな店でクレープの生地で作られたサンドイッチを買いました。
Montparnasse12:18発TGV→Nantes14:40着 車が普及したのでしょうか、鉄道の車両には空席が目立ちますが、TGVに限って は相変わらず満席に近いです。ナントの駅前に植物園Jardin des plantesがあり、右に沿って歩いて5分位で今夜の宿HOTEL SOZO NANTESソゾホテルナントに着きます。礼拝堂を改修して、壁窓をそのまま残して、ホテルの部屋にしてしまったという、超人気のホテルです(最後の残1 室を予約出来ました)。室内の柱は昔のまま、丸窓からは隣の植物園が見えます。受付のマダムはとても親切です。2泊で301ユーロは予約時支払い済み。マ ダムが植物園を抜けて、街の中心部に出たほうが良いのでは、というのでその通りに美しい植え込みを見ながら横切って反対側に出たのですが、地理感がなく、 かえって分からなくなってしまいました。先ず西の方に歩いて、ブルターニュ大公城Chateau de ducs de Bretagneを目指しました。とても大きいお城で、ぐるりと水の無いお堀に取り囲まれています。お城に入る橋のそばにOffice de tourisme観光案内所があり、そこでPass Nabtesナントパスを買いました。一日17ユーロで、2日券34ユーロとかなり高い。市電、市内巡りバス、プチトラン、ブルターニュ大公城、美術館 (工事中で見られない)、大回転木馬、などの他、船にも乗れるようですがこれは予約しなくてはなりません。私達はナントに正味1日半しか居ませんから、余 計高くつきます。

地図をもらって、行動開始。先ずはブルターニュ大公城に入り、Musee d’Histoir de Nantesナント歴史博物館入場。ナントはロワール川から50kmで大西洋につながることを利用して、産業、貿易、黒人奴隷貿易、などで発展したこと、 ブルターニュ地方からアンヌ・ド・ブルターニュというお姫様がナントに嫁いで来られ、ナントを守り、発展させたという歴史。ナントには、ブルターニュ橋と か、教会にはアンヌ・ド・ブルターニュ像とかが残っています。お城の城壁を一周して、今度はTram市電に乗って、地理感を深めます。10分間隔位で電車 が来ます。路線図は予めインターネットから印刷したものを用意しました。明日訪れるところまで行って、引き返して来ます。市電の交差する停留所は Commerceコメルスというところで、街の中心地だろうと思い、下車。見回すと車ばかりでレストランが無い。一本内側の裏道りを、SNCF駅の方向、 すなわち東に進んでいくと、大飲食店通りにでました。ここは市電の走る大通りからは見えません。

そこには世界各国の料理が軒を連ね、日本料理店も2軒あり、市民は鉄火巻きなどを食べています。何となくベトナム料理店に入って、食事。なん だ、箸は向かいの日本料理店から持ってくるのか。ここでは、店員が辛いよ、といって持ってきた料理はとくに辛く感じない。(西洋人は辛さに敏感で、浅草で ベトナム料理を食べていた時、イギリス人の青年が、ベリーホットだね、と話しかけてきたことを思い出しました)サイゴンビールが美味しい。46.5ユー ロ。遅くなると市電が走りませんので、早めに店を出て9時12分、市電に乗ってSNCF駅まで行き、ホテルに戻りました。
8月17日(月)
ホテルSOZOの朝食は素晴らしいと聞いていましたが、本当でした。特に大きなグラスにたっぷり入った、しぼりたてのオレンジ生ジュースは忘れられないほ どの絶品でした。

駅前から市電に乗り、5つ目の停留所Chartiers Navalsで下車ブルターニュ橋を渡って、ロワール川の対岸に行くと、広場の先にLes Macine de l’ileが見えてきます。この地域は2本に分かれたロワール川に囲まれた島、ile地区なのです。元造船所のあった敷地に3階建ての側を持った巨大アー チ屋根があり、アーチの下には巨大金属ロボットのGRAND ELEFHANTがあります。ナント旅行の目的は、この巨大金属ロボット象に乗るためです。ロボットの背中に乗れる人数は限られていますから、絶対乗るた めに、インターネットで、日付指定の搭乗券を買い、印刷して持参します8.5ユーロ。乗り場には当日券を求めて大勢の人が並んでいます。予約券には 10:15発でその30分前には待っているようにという記載があります。券を見せると、直ぐに入れてもらえました。

側壁建物の階段を3階まで登って、架け橋をわたって象の背中に乗ります。30-40人くらい乗れる床があり、周囲は柵で囲ってあります。中央 の螺旋階段を降りて行くと、2階には操縦室があり、運転手が象の鼻から蒸気を噴射したり、鳴き声を出したり、エンジンで象を進ませたりしています。耳は皮 で出来ていて、金属の足と共にぱたぱた動いています。象はゆっくりとドームから出て、広場の中を歩いてゆきます。地上の人が手を振っています。いい眺めで す。15分ほど歩いて、ロワール川岸にある大メリーゴーランドCarrousel des Mondes Marinsまで行って、降ります。

Carrouselはナントパスを使えば、無料で乗れたのですが、次の予定があり、列を作って待つわけにもいかず、メ リーゴーランドはあきらめました。急いで市電停留所に戻り2つ目の停留所GareMaritineで下車。川岸に沿って行くと、道は上り坂となり、暑くて 汗が出てくる、でも頑張って15分ほど登ると、ようやくMusee Jules Verneジュールベルヌ博物館に到着。なにしろ12時には閉館してしまうので急いだのです。この地がジュール・ベルヌの生誕地。博物館の窓からの眺めは ロワール川が見えてすてきでしたが、展示物は彼の書籍展示が殆どで、ここの内部はつまらない。彼が晩年を過ごした奥さんの故郷アミアンでみたジュールベル ヌ博物館は、内容が充実していてワクワクさせられたものです。帰り道、丘の上からロワール川を見下ろしている少年の坐像(ジュールベルヌ)、と遥か彼方を 見渡している人の立像(船長)がありました。

写真左ジュール・ベルヌ博物館の窓、右パッサー ジュ・ポムレー 
Gare Maritineから市電で2つ目のMediathequeで下車。坂道を北に登って行くと歴史のある装飾で知られるレストランLa Cigareに出ます。有名店のお昼時は満員で入れません。午後2時からの席を予約し、それまで時間に空白ができたので、東の方に歩いて行くと、パッサー ジュ・ポムレーPassage pommerayeというナント名物の複数階の商店街アーケイドに出ました。お店をぶらついたり、量り売りのチョコレートを買ったりして時間を潰しまし た。

LaCigareの店内はスカートを履いたセミ(女性)の絵が壁のいたる所にあります。忙しく動きまわっている給仕係の人がテーブルに来て、 いきなり ペリエperrierの栓を抜いてグラスに注いで行ってしまいました。戻ってきた彼にスネパスクジェコマンデ(これは私の頼んだものではありません)とい うと、デゾレと、すぐ引っ込めてくれました。ランチはトマトのガスパッチョ、丸ごと揚げじゃがいも6個と分厚いステーキ、最後にクレームブリュレ(焼きプ リン)の中皿が出て、苦しいほどに満腹。給仕係はおわびに生ビール1配分を無料にしてくれて、2人分合計36ユーロと格安でした。

3時過ぎになったので、店を出ると急いでサン・ピエールサンポール大聖堂まで歩いて行きました。ブルターニュ公フランソワ2世とその公妃マル グリット・ド・フォア の、装飾が見事なルネサンス様式のお墓があります。

王様女王様の棺を見学し、ナントパスを使って広場から出ているミニトランに乗り30分で元の場所に戻り、続いて同じ広場から出る市内観光バス(これもナン トパスで無料)の最終便に乗りました。バスは市内の遠方まで周遊し、今まで行かなかったナント市街北部のエルドル川 l’Erdreの美しい景色を見ることが出来ました。

バスの最上階展望デッキに乗って冷えたせいか、お腹が痛くなってきました。急いで植物園の中を突っ切り、ホテルの部屋に駆け込みました。お昼に食べ過ぎ て、全然食欲なし。さっぱりしたスープが飲みたいので、今夜も昨晩と別の店のタイ料理屋に入り、チャーハンとトムヤンクン、アイスクリームで済ませまし た。青島ビール一杯。33.7ユーロ。

市電で駅まで戻り、ホテルに帰りました。SOZOホテルはとても静かで地の利もよく、コーヒメーカーまで室内に備え付けられて素晴らしいので すが、お風呂ではなくシャワーだったのが唯一の不満でした。




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