酷暑の 南仏プロバンス紀行 

(その16 ニース Nice 1)

8月17日(日)夕刻6時前インターネットで予約しておいたホテル ボーリバージュBeau Rivageにチェックイン。クレジットカードの確認だけでOKです。地の利が良いこと、プライベートビーチがあること、でこのホテルを選びました。きちっとした部屋ですが、幾分古い感じの内装です。汗ばかりかくので、衣類をまめに洗濯したので、生乾きの物があり、それを干そうと思って窓の取っ手にかけてみました。何故か室内が暑いので調べると、エアコンが作動していません。フロントに話すと、早速、部屋に見に来てくれて、窓を開けていませんですか?とたずねるので、閉めていますと答えました。係りの人は、窓の取っ手を見て、少し回してありますね、これが原因ですとの返事。確かにエアコンは作動し始め涼しくなりました。窓の取っ手とエアコン電源が連動しているとは!恐れ入りました。電気の話はこれで終わったのではありません。夜、浴室備え付けのヘアドライヤーを使おうとして手に取ったところ、いきなり停電。それも、私達の部屋だけです。またしても、フロントにそのことを言いにいくと、専門でないから分からない、明日、電気屋さんに直してもらいます、という返事。部屋は真の闇、子供は明かりのある廊下に出て、宿題の勉強。妻は手探りでメイク落としのチューブと歯磨きチューブとを間違えて使用し、眼の縁がぴりぴりすると訴えます。じっと我慢して暗黒の夜をすごしましたが、怒りがこみ上げて、翌朝早々、フロントに掛け合い、懐中電灯でも、ろうそくでも出せ、と言ったところ、空いている部屋の洗面所を使えと、別の部屋の鍵をよこしました。ここのホテルマンには、客の応対全般に親切心が感じられません。更にホテルのプライベートビーチは、宿泊料とは別に使用料を取るのです。(その点、イタリアベニスのリド島に滞在したとき、デバンというホテルのプライベートビーチはロッカーも、パラソル一式もすべて無料でしかも愛想もよかったのとは大違い)

8月18日(月)ホテルに愛想を尽かして、外で朝食です。今朝は広場で骨董市が開かれています。どれもこれも、廃屋から拾ってきたようながらくたです。

バスターミナルから15番のバスに乗って、山の手のマチス美術館に行きました。市内バス1.3ユーロ。ここは、顔の表情豊かな線画や、切り絵が多数展示されていて圧巻です。帰りにシャガール美術館(バス停降りて、少し坂道を上る)にも寄ってきましたが、私は疲れているのか、ここはどうでも良いような気がしました。

暑い午後は、ホテルのプライベートビーチで、泳いだり、スケッチしたりして過ごしました。青い空、青い海、デッキチェアーに寝そべれば、バカンス気分です。

コートダジュールというだけあって、海の色は真っ青です。泳ごうと思って、海に入って行くと、何やら白い物がひらひら沢山浮いています。海草か、クラゲかなと思いつつ、よーく見ると、原寸大のトイレットペーパーが浮いています。これって、全部トイレットペーパーなのだ!その数も半端ではなく、波打ち際の全部で見られます。そういえば、昨夕海岸縁を散歩したとき、100メートルおきくらいに、公衆便所が設置されてましたから、そこから一部が海中に流れ込んでいるのかも知れません。

勿論少し沖に泳いでいけば、きれいな青い海です。暗いホテルの次は、トイレットペーパーの浮く海水浴場ときては、完全にニースのイメージダウンです。

その17 ニースNice  2)にジャンプ