LA ROCELLE ラロッシェル  

ボルドー14:05発の列車で、ラロッシェル着16:16 駅から歩いていくと、直ぐにヨットハーバーが見えてきます。ヨットのための灯台が港に面した街の建物の間に立っています。歩道から車道にあふれんばかりの人波を通り抜けて、灯台のすぐ隣のホテルMercure LA ROCHELLEに到着。予約したとき、一番高いスイートルームの返事が来たので、ぼられたかな、と思いましたが、この渋谷のNHK通りのような人の混み様からして、部屋を予約していて良かったと思いました。部屋の広さが普通の2倍なら、ダブルベッドの広さも普通より大きくて、親子3人が悠々寝ることが出来ます。せっかく付けてもらったエキストラベッドは使わずです。そして、Mercure ホテルは子供の朝食が無料です!(フランス万歳)

フィンランドで知り合った、パリ在住のCoesteご夫妻に、夏はラロッシェルで過ごすのさ、ということをうかがって、私達も来てみたのです。確かに、通りはフランス人ばかりで、大変にぎわっています。この街の名前はアランドロンや、ロミーシュナイダーなどの映画でもお馴染みです。先ずは、港の入り口に建つ塔に行く、方や大西洋、方や市街地とどちらを向いてもいい眺めです。塔のそばに、レストランFLOがあります。字体も色もパリの店とは違っているので、似たような名前だなーと思いながら、通り過ぎてしまいました。ところが、後で今年のゴーミョー夏号を見ると、ラロッシェルのおすすめとして、このFLOが掲載されています。ナンシーのFLOといい、どうやら、フランスでは、FLOにはいるのが当たりらしいです。塔から戻って、今度は、大時計門から市街に入っていくと、中核都市らしく、専門店が連なります。大きなスーパーマーケットがありますので、お土産(私はコーヒー豆、ヌッテラ、ハーブ、スープの素など)を買うのに便利です。妻は専門店でラロッシェル焼きの皿を買ってきました。

夜7時半、お目当ての店に行くと、客はだれもいません。入ろうとすると、すべて予約で満席ですからだめです、といわれました。仕方ありません、明日の晩の予約をして、店を出ました。(これは人気の店の話で、普通のレストランはいつでも入れます) 着いたばかりの夜で、疲れましたので、戻って宿泊しているメルキュールのレストランで、食事することになりました。生カキや、魚料理(ロッテつまりあんこうとアーテイチョークなど)を頼みワインが付いて、一人160フラン。子供のメニューはと聞きますと、大人の料理から2品選んで下さい、その代わり量は大人の半分しか出しません、との返事。これで子供料金は1500円位と格安。海の街ですから、生カキのおいしいこと。驚いたことに、子供に出てきた料理のボリュームは、話とは違い、大人と同じです。(フランス万歳!)もちろん、親達が食べるのを手伝ってやりました。さらに、驚いたことに、ホテル特注のボルドーワインの冷えた白が、二人分として一本付くのです。辛口で、料理に合いますが、私はなめる程度です。突然、妻が無口になりました、目が据わっています、吐き気と頭痛、疲れとワインのためです。宿泊ホテルのレストランで本当に助かりました。

ILE DE RE イル・ド・レ

ラロッシェルから橋でつながっている島イル・ド・レに行こうと、日本にいるときから、調べましたが、インターネットを含むどのガイドにも情報は皆無です。ラロッシェルのインフォーメーションで、市街地図と、イル・ド・レの立派なガイドブックを手に入れました。この際、実費3フランを支払います。イル・ド・レ行きのバス乗り場は、SNCF駅前広場のタクシー乗り場の隣で、アスファルトにBUSと書いてあります。その場所には停留所の標識はありません。(朝そこを見つけるのに通りがかりの人に聞いたりして苦労しました。)道路際の奥の方に屋根付きのバス停がありますが、それは市内バスのもので、イル・ド・レ行きのバスは止まりませんから、ご注意下さい。キップは乗るときに運転手さんから買います。RE EN LIBERTE という一日間自由乗り放題のキップが70フランで、子供料金は無く、子供でも70フランです。バスは3コースに分かれて、島内を走ります。私達は、左回りのコースでとにかく島の先まで行くことにしました。9:25駅前発、22ものバス停に止まって、終点のLES PORTES EN LE に11:05到着。1時間40分の長旅です。まわりは、何も見えないバス停で、自転車を借りて出かけないと、中心街まで行けないようです。ここで、そんな余裕はありませんので、折り返し、11:35発のバスで戻り、往路マークしていた、大きそうなLA COUARDE PLAGE で12:03下車。とたんに黒雲と共ににわか雨におそわれました。昼時でもありましたので、バス停前のレストランでピザと生カキを食べました。ピザは1枚しか取らなかったのですが、案の定とてつもなく大きくて、二人で食べても持て余し気味です。となりのフランス人達は一人でたいらげ、その上、デザートまでとっています。子供の定食は、貧弱なトマトサラダとステーキフリットです。店の人がゆっくり持ってくるので、かなり時間を費やしました。雨は上がり、歩いて数分の砂浜に行きました。数組の親子連れが波打ち際で遊んだり、泳いでいました。引き潮でしたので、私達は貝殻を拾ったりして過ごしました。遠くにラロッシェルの街がかすんで見えます。海は広いな大きいなです。ちょっとした買い物をして、停留所に戻り15:00発のバスに乗り、15:10 STーMARTINサンマルタン着。この、サンマルタンが、イル・ド・レでは必見の場所です! 教会の廃墟がそびえ立つ、美しい港町で、お店も多く、とても楽しいところです。

私は、お土産屋でこの島特産の天然塩を買いました。水抜きの穴の空いたポケットが付いたきれいな色の海水パンツや、ロープの結び目(noeud)をフランス語で表示したTシャツも買いました。妻たちは、美しいデザインの上等なタウンコートをSOLD値段で買って、大喜びです。 STーMARTIN 16:35発のバスに乗り、帰り道の風景は、午前中通ったルートに比べて、美しい港や浜辺が続き、降りてみたくなるところばかりです。このことからしても、先輩として、今後行く予定の人には、迷わずサンマルタンに行くべし! と申し上げるのであります。ここイル・ド・レでは、魚介類はもちろんの事、赤唐辛子、そして、ワインも出来るのです。ワイン工場が午前中のルートでバスから見えました。フランス人は自転車が好きで、この広大な島を、自転車で走り回っている光景が、至る所で見られました。ガイドブックには、貸別荘、キャンプ場など、家族向けの施設が豊富に紹介されています。一夏、この島で過ごせたら、どんなに楽しいでしょう。ここはフランス人の楽園です。17:30ラロッシェル着。

今夜は、前日ふられたBistrot de l’Entracte(22rue Saint-Jean-du-Prot)ビストロ・デラントラクトに行く。当然、先ずはフリュイドメールの一皿。氷などで、盛り上げず、大皿に海藻を敷いて、その上に、生カキ、手長海老、生あさり、ツブ貝、クルベット(小海老)が山盛りで出てくる。それを、待ち針の大きくしたような金属の針でほじって食べるのです。大きい物は、もちろん手つかみで食べます。ちゃんと、手を拭くためのウェットテイッシューが用意されています。さすが、ゴーミョーで14点のお店です。その鮮度の良いこと。うまいこと。langoustine(手長海老)は5尾で、そのうち1尾は子持ち。このうまさは、一生忘れないでしょう。最高! 一日待った甲斐があったというものです。100%満足。二皿目は、妻が平目のナッツ風味、私が鰻の煮込み。鰻は骨付きの筒切りで、日本とは大分違う料理法。骨を出すのが、面倒ですが味はすばらしい。子供はステーキ。デザートは、港の塔を型どったような、4本の柱に生クリームがたっぷり詰まったアイスクリームでした。これで、一人160フランです。信じられますか?昨日のワインで懲りた妻はハイネケンのビール一杯です。

午後10時過ぎ、レストランの帰り道は、港に沿っていきます。どこのレストランも大にぎわいで、歩行者天国になった道では犬の曲芸、アンデスの民族楽器演奏、火吹き男、ローラースケートで道に置いたランプを避けながら走る芸、私には全然わからないがフランス語の漫才をして笑わせている二人組。まだ、港からは遊覧船が出ている。綿菓子屋も出ている。人混みをかき分けて、ようやくホテルに着くと、娘がふてくされて寝ません。綿菓子がどうしても欲しいという。面倒だけど、しかたがありません。再び岸壁の道路に引き返しました。綿菓子は一度に砂糖を2杯入れるので、出来上がるまでに時間がかかります。みると、親子ずれが10組並んでいます。一人3分として30分間立ちっぱなしか。それより、造っているマダムの顔には疲労の色がありありです。ずーと手を回し続けているのですから。親がボンクゥラジュ(がんばって)と声をかけて、子が綿菓子をなめなめ帰っていきます。順番が来て、やっと10フランの特大フランス綿菓子を手にしたわが子が、食べるか、と聞くから、やなこったと答える。どうせ砂糖じゃないか、というと、子供はフランスのは日本とフレーバーが違うと言いやがった。11時30分就寝。

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