4.Saint Paul de Venceサンポール・デ・ヴァンス

8月12日(日)
今日は日曜日、市街のお店は休みのことが多いので、カーニュシュルメールの北側の山の方にあるサンポール・デ・ヴァンスに行きます。小高い山のてっぺんに 石 の城壁で囲まれ た集落があり、鷹の巣村(たかのすむら)とも鷲の巣村(わしのすむら)ともよばれるところです。

イブモンタンがここにあるレストランLa Colombe d'OR(金の鳩)で結婚披露宴をして有名になったところで、私 の日頃愛用いているイギリス出版社のフランスガイドブックでは是非訪れるべきと、村の様子を立体的な見取り図を添えて紹介しています。じゃあ見にゆこう か、 ということで、今 回の旅行の基点をカーニュ・シュル・メールに決めた次第です。
朝、9:15例のsquare de 8 maiのバス停で400番のVence行きバスに乗ります。街を抜けるとバスはぐんぐん山里を登っていきます。このバスはNICE発なので、途中乗車の私 達は立ち通しですが、意外と近くて9:38St Paul Villageというバス停、ここがサンポール・デ・ヴァンスの入り口ででほとんどの乗客が降車します。150mほど歩くと城壁の門です。そこから一歩入 る と、もう別世界。石畳の道の両側に趣きのある古い建物が連なっています、建物の内部はほとんどが観光客相手のブティックで、見ていて飽きません。ゆっくり 歩い ても40分位で村の反対側に行き着いて、墓地入り口に出てしまいます。でも、通りが何本もあり、じっくり見ていくと半日は掛かりそうです。


中心部に教会が 有るのは当然です が、何故か山のてっぺんにもかかわらず、泉があります。レストランも数ありますが、私たちは一旦、石垣の門から外に出て、バス停向かいのLe Vieux Moulin古い水車小屋のレストランにしました、安くて美味しいと評判だからです。私はエビと大きなアーティチョークが入ったリゾット17,5€、連れ 合いはしっかり煮込んだ牛の角切り、チーズをふって食べる14€、どちらも期待通り美味しい。コーヒーは2杯で5€、合計36.5€。レストランのテラス 席から振り返って、古 い石垣の街をスケッチ。レストランの店内には巨大な水車で動く石臼が展示されています。(右下の鳩は、こことは関係ない有名レストランのコロンブドオール の看板)

昼食後、時間があるのでマーグ財団美術館まで行こうとしました。暑い夏、車でい くのならよいけれ ど、汗 をかきながら延々と長い坂道を歩いて登るのは過酷です。ミロなどの近代作家中心の展示で、私たちは以前バルセロナのモンジュイックの丘に建つミロ美術館で 2時間以上、彼の生涯すべての時代の作品の数々を見尽くしたことがあるので、いまさら、見てもしょうがない、ということで入館せずに引き返したので、くた びれもうけでしたが、戻る時、ちょうどいい位置に城壁に囲まれた家並 みの全体が遠望できる場所があったので、道端に1時間くらい座ってスケッチしました。帰る時間、停留所は人であふれています。NICE行きバスは予定よ り遅れて3:50 到着。当然立ちっぱなしで、行きの倍の時間がかかり4:30square de 8 maiのバス停に到着。
明日、早立ちなので、ホテルの朝食はキャンセルし、食料として飲料水OASIS,チーズ、メロンパンらしきもの?を買い込みました。
ホテルで一休みして、近道を歩いて海岸をめざします。Restaurant La Mouetteかもめ食堂に到着しましたが、残念、本日閉店している(日曜日も開くと書いてあったのに)。気をとり直して、連立する浜辺のレストランの中 か ら、比較的空いている小綺麗な店を選 んで席につきました。メニュー表から料理を注文しようとすると、それは売り切れました、これも売り切れました、残りは一種類だけです、なんせ今日は日曜日 なので仕入れができ なかったものですから、とギャルソンがいいます。ダメだこりゃ!急いで席を立って店外に出ました。そこで奥の手を使います、日本でインターネットで調べて おいた Le Restaurant Pourquoi pasプルクワパ(フランス語で何故ダメなのか→勿論いいね、という反語)という店に行くことにしました。ここは、9分通りお客さんで埋まって活気があり ま す。とても 美味しいディナーをとることが出来ました。


突き出しはタプナード(オリーブの実を潰して、塩,オリーブ油で混ぜたペースト)をクルトンに塗って;前菜は生 ハムと 羊チーズと新鮮野菜のサラダか塩漬けニシンの酢漬け薄切りと新鮮野菜のサラダ;メインはマトウダイSaint pierreのホワイ トソースがけか料理が皿からはみ出すほど大きい肉厚 の外ロースFaux filletステーキ(焼き方は、アポアンa piontで);そしてデザート(ティラミスを選びました)の定食が一人29€、グラスワイン5€、冷水は無料、二人合計63€で大満足。ーーー今ではフ ラ ンスでも日本と同じで、無料の水道水のおひや(カラフドオー)が出てくるのが一般的になりました。わざわざミネラルウォーターを頼む必要はありませ ん。ーーー塩漬けニシンの酢漬けはアンチョビより美味しい。黒板にtentacules d'encornetヤリイカの足の料理など、珍しいアラカルトも書いてありましたが、もう満腹で打ち止め。終わり 良ければ全て良し。午後10時ホテルに帰りました。
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