その3  クレルモン・フェラン Clermont Ferrand                            

(クレルモン・フェランClermont Ferrand)
7月16日(金)
朝Vichyのホテルの朝食に出たクロワッサンのおいしかったこと。いままでフランスで食べた中でも最高の部類です。前日切符を買っていた ので、Vichy8;42発→Clermont Ferrand9;12着。近頃のSNCFローカル列車は新しく美しい車両で快適です。駅から5分くらいのAlbert Elisabeth通りにある、同名のAlbert Elisabethホテルに鞄を預けて駅前のバス停を探します。駅の出口の真正面にバス停NAVETTESがあり分かりやすい。

GareSNCF国鉄駅→終点がVulcania行きとPuy de Dome行きの2方面があり、駅の出発時間も5分のずれがあります。どの方面に乗ったらいいのかとっさには決めかねます。前者が噴火口まで行き、後者は山 麓止まりかもしれません。迷ったあげく、先発のPuy de Dome行きバスに乗車しました。料金は往復alle-retourで5.5ユーロと信じられない安さです。10;30出発→11;17Puy de Dome(Le Mont Doreバス停)着。そこは山麓の駐車場で、2年前まではもっと上までバスが走っていましたが、今はここまでです、と運転手さん(環境保全?)。バスを降 りてから、山の頂上を目指して登ります。


頂上まで45分と標識に書かれています。暑い中を登っていくのはきつい。特にフランス人のおデブちゃんはかわいそう。汗をかきかき途中道端で停まっていま す。風がそよいできたなと思ったら頂上に着きました。


そこには手動ポンプで汲み上げる井戸が備えてあり、子供達が”ボルビック”と歓声を上げながら水を飲んでいます。実際、冷たくて、とても美 味しい。見渡せば360度のパノラマでクレルモン・フェランドの市街、遙かに連なる山々、そしてVolvic地区も遠くに望めます。かつての噴火口を持っ たこの地方独特の緑色の山々(Puiピュイといいます)が連なって絶景です。昨日夜店で買った2個のお菓子と水だけの昼食。2時間ほど草原に座ってPui のスケッチ。標高1、400mですので、高山植物も数多く咲いていて美しい。下山は登るよりは楽ですが、日差しの暑さは変わらずで、汗びっしょり。バス駐 車場にたどり着き、先ずは向かいのオーベルジュの食堂でアイスクリームの盛り合わせで涼み、ようやくトイレを使うことが出来ました。山頂にはトイレがあり ませんでしたし、このオーベルジュの入り口には、カフェレストランを利用しない人のトイレ使用を禁ずる、という張り紙がしてありました。

Le Mont Dore駐車場発16;00→Clermont Ferrand着16;47 街中でバスを降りて、教会の尖塔を目指してPL.deVictoireヴィクトワール広場まで歩きました。広場にあるイン フォメーションで街の地図をいただき、Cathedraleカテドラル内部見学、隣のミッシュラングッズ売り場に立ち寄り、マスコット人形と、自転車用の ヘルメットなどを購入。


上)クレモン・フェラン市街地から見えるpuy de Dome(左中)カテドラルの薔薇窓(下)ミシュラングッズ店とその内部

街の概略を知るために、広場から出発する最終便のミニトランに乗りました。コースは1時間で3ユーロです。郊外のミシュラン工場ま で行きます。北側にMontJuzetの丘が見える場所にあり、広大な、美しい工場です。


ご存じMichelinタイやは、Clermont Ferrandが本拠地です。工場は1889年この地でアンドレとエドワードのミシュラン兄弟によって設立され、今では18カ国86工場でタイヤを生産し ています。ミニトランは、旧市街や繁華街、この街最大のJaudeジョード広場(街の一段低い場所にある)などをまわって戻ります。Jaude広場には、 パリでも有名な百貨店である、ギャラリー・ラファイエットがあります。おどろくなかれ、このジョード広場のギャラリー・ラファイエットが、パリでも有名な 百貨店の発 祥の地で、実際、始まりは1907年、美術品のギャラリーとして開店したのですが、その後デパートに発展していき、そのため店名に今でもギャラリーという 名前が残っているとのことです。Clermont Ferrand、この街はあなどれませんよ。
夕食は、ホテルにはいるときに見つけておいた、駅とホテルの中間に位置する郷土料理専門店( France restaurant Specialite Aubergnates)  レストランLe Serin(二人で56.5ユーログラスワイン一杯2.5ユーロ    に行きました。お客さんが誰もいません。その内、地元の男の人が一人、帰り際に一組の男女の客だけでした。何かはやらないレストランで外れかとお思いで しょうが、これが大当たり、すべての物が美味しい。チーズも羊肉もデザートも最高。それもそのはず、帰りがけにお店のウインドウを見たら、209年 Petit  Futeというフランス人のよく利用する旅行ガイドブックのClermont FerrandのおすすめレストランのリストにLe Serinは名を連ねていたのです。


(これが全コースです。チーズ、セップ茸、羊肉など、特産品ばかりです。一番下のナイフはこの地方特産のcouteau le Thiersです。歯に特徴があります。切れ味抜群で、きのこ、ハム、ソーセージ、チーズなど、何にでも使える。背中のマークは蝉かと思っていましたが、 栃木のビストロ・エピキュールの北尾信弘シェフによると、これは蜂のマークだそうです)
ここのボーイさんは物静かな控えめな青年です(写真上右)。デザートの注文をとる際、”ショコラ○○○○・・・・” と説明して一旦離れ、こちらが選び終わった時間を見計らって、テーブルに戻ってきましたので、その”チョコレート○○○何 とか”というものを下さい、というと、困った顔をして立ちすくんでいます。それを見て、先 ほどボーイさんは、その”ショコラ○○○○・・・・” は今日は売り切れで、在庫がありません、と言ったの だ、と私たちもやっと理解して、別な物をお願いしました。無いと云ったものを、お奨めかと勘違いして、それをわざわざ注文するとは、私たちのフランス語理 解力もあやしいものです。
ClermontFerrand泊(ホテルAlbertElisabethバス付きツイン2泊108ユーロ、朝食一人一回8ユーロ)ここの 朝食は単純で美 味しくない。地の利が良いだけ。

7月17日(土曜日)
今日は土曜日、朝市が開かれます。それで前日の金曜日からこの街に宿泊したのです。一番大きなJaudoジョード広場に行きましたが、市らしきテントが見 あたりま せん。インフォメーションでいただいた地図を広げて見ると市営の常設市場がジョード広場から北、カテドラルの西隣にあるようですので、その方向に歩いてい くと、にぎわっている老舗商店街が続き、や がて、市場(マルシェ)が見えてきました。市場の周辺の道路に、近郊の農家の人が自分の農園から収穫した野菜、花、果物などの店を出しています。朝市 です。私の家の畑では雑草のように繁茂しすぎて処分に困っているミントが、ここでは一束1ユーロで売られています、高ーい。かと思えば鈴なりのエシャロッ ト(本物ですよ、日本で はらっきょうのことをエシャロットなどと、偽の名前を付けて販売していますが、いけませんね)、が1ユーロなどと破格の値 段で、しめたとばかりに買いまし た。

(写真左が本物のエシャロット、タマネギとらっきょうの中間位の大きさ、中キノコ、右さくらんぼ)
新鮮なさくらんぼも500グラム買いましたが、おまけをして計ってくれました。せっかくなので、公設市場の建物にも入ってみました。とくに チーズ売り 場は見渡す限りの品揃えで、何を選んで良いか分かりません。


(写真上左はオーベルニュ名物アリゴAligo,上右私たちが買ったチーズ;大きめの写真にしましたので、堪能してください)
地元のおじさんが切り売りのチーズを注文していたので、同じ物を買いました。さすがチーズの産 地オーベルニュです、それは筆舌に尽くしがたい美味しさでした。市場の近くで焼きたてのローストチキン屋さんがあり、形の良い物が目にとまったのでそれを 買おうとしたら、これはラパン(うさぎ)ですよ、といわれて、チキンの方にしました。お昼はホテルの部屋でチキンとチエリーです。

そ の4 ボルビックVolvic にジャンプ