ディジョンのワインツアー(柴崎 健さんの報告)

私がディジョンに行った1997年6月には、以下の2つのツアーがありました。

宿泊の関係等、ディションからツアーに参加したい方もいらっしゃるのではと思いお知らせします。何れもディジョン観光案内所で申し込めます。

主催:Wine and Voyages社?(Tel:(03)80.62.72.63,Fax:(03)80.62.72.66,

E-mail:Winevoyage@Bourgogne.net)

ツアー1:コート・ド・ニュィ(Code de Nuits)ツアー

出発時刻:14:00(毎日)

集合場所:ディジョン観光案内所前

所要時間:約2時間

料  金:一人250フラン

ツアー2:コート・ド・ニュィ(Code de Nuits)とオート・コート・ド・ニュイ

(Hautes Cotes de Nuits)ツアー

出発時刻:9:00(毎日)

集合場所:ディジョン観光案内所前

所要時間:約3時間

料  金:一人290フラン

どちらのツアーも、フランス語/英語解説付き、最少催行人数は2名/定員8名です。

※以上の情報は1997年6月時点での情報ですので、変更されている可能性が

有ります。必ずディジョン観光案内所にて確認願います。

◎ディジョン観光案内所(L'Office du Tourisme de Dijon):

Place Darcy 21000 Dijon Tel:(03)80.43.42.12

(SNCFのDijon駅から市中心部へ向かうフォッシュ将軍通り(Av. Mar. Foch)の

先、ダルシー広場にあります。)

私達(私と妻及び私の両親)は、ツアー2を申し込みました。コート・ド・ニュィとオート・コート・ド・ニュイ(丘陵の眺めが素晴らしい)の葡萄畑を巡り、途中3カ所の醸造所を訪れカーヴ見学・試飲を行います。私達はジュブレー・シャンベルタン村(Gevrey-Chambertin)のシャンブル・ドット(Chamble d'hote)に宿泊していましたのでディジョンまでタクシーで移動して、ツアーに参加しました。ツアー・バスはディジョンからワイン街道(Route de Grand Cru)をボーヌ方面にひた走るのですが、なんだか見覚えのある道に来たなぁと思っていたら、私達の宿泊していた宿の前を通り過ぎました。この宿はミシュラン1ツ星のレストラン、「レ・ミレジム」(Les Millesimes)の近くにあり、私達はこの日の夕食を既に予約していました。ガイドさんがこの近くに良いレストランがある、とレ・ミレジムの方を指さすので、さも当然のように「予約しました」と答えました。嫌な客です。このツアーはニュィ・サン・ジョルジュで折り返し(途中の村の名前は忘れてしまいました。)最後にヴォーヌ・ロマネ村を訪れ、ドメーヌ・ロマネ・コンティを見学するのですが、私達はボーヌに行きたかったので、ニュィ・サン・ジョルジュでツアーを抜け出しました。(ガイドさんは本当に扱いにくい客だ、と思ったでしょうが、別に構わないと言ってくれました。フランスは個人責任の国であるせいか、結構融通が利きますね。この日は日曜日で、ディションからボーヌへの電車・バスが少なかったため、ニュィ・サン・ジョルジュからタクシーでボーヌへ行こうと思ったのです。)このツアーは葡萄畑巡り(ドメーヌ・ロマネ・コンティを含む)・カーヴ見学・試飲と、一通り体験出来ますので、車で移動しない人には好適かと思います。(1997年6月29日)

余談ですが、私達の宿泊したシャンブル・ドットは、古い石造りの農家で、私が想像していた、田舎町の静かで素朴な宿というイメージにぴったりでした。バス・トイレ・朝食(オーナーのシルヴァンおばさんのお手製)付きで、1泊2名で250フランです。客室数は3部屋です。(Gite de France協会に加盟しています)ここは、ジュブレー・シャンベルタン村の中心部にありますので、ディジョンorボーヌからバスを利用すれば、容易に行くことが出来ます。◎マダム・シルヴァン・ジュヌヴィエーブ(Mme.Sylvain Genevieve)(シャンブル・ドットはオーナーの名前がそのまま付きます)14 Rue de L'Eglise,21220 Gevrey-Chambertin Tel:(03)80.51.86.39

また、レ・ミレジムは、フランスでも有数のワイン・コレクションを誇り、そのワイン・リストは驚くべき大きさと厚さです。ジュブレー・シャンベルタン村のワインだけでも生産者・収穫年・畑の格付けにより星の数ほどの品揃えです。私は旅行前、事前に生産者に目星を付けておきましたので、それを頼りに選びましたが、(間違ってシャンベルタンと言わないようにと、緊張しました)後から考えると、ソムリエに選んで貰った方より良いワインに出会えたのではと、思います。(まあ、これも勉強ですね。)後ろのページになるほどワインの価格は高くなり、最後には100年以上前のシャトー・ディケムとかトカイとかがごろごろしています。(コレクション用のためか、価格は付いていなかったと思います。)このあたりのワインを注文すると、次の日地方紙に「あの1892年産シャトー・ディケムがついに開けられる日が来た。注文したのは...」とか、新聞記事になってしまうのではと思いました。料理の質・量はさすがに見事です。(あの量は、大食いの私でも辛いですが。)もう食べられない、と思ってデザート2品まで食べ終えると、最後にプチ・フールが山のように(30個位)出てきました。(おみやげに包んで貰って、翌朝近くの葡萄畑を散歩しながらおいしくいただきました。)このときはアミューズ・前菜・メイン・チーズ・デザート2品(前菜とメインは4種類位から選べます。)のセット・メニューを注文したのですが、これだけ食べて(しかも星付きレストランで!!)400フラン程度でした。アペリティフに名物のキールとそこそこ良いワイン2本を頼んで4人でたったの2385フランです。これで利益が出るのでしょうか?不思議です。そして何よりも、マダムのサービスの素晴らしいことと言ったら有りませんでした。家族経営の良さなのでしょうか、人を気疲れさせない、それでいて細やかなサービスでした。最後に(特に頼んだわけではないのですが)ご自慢のカーヴを見せてくれました。このレストランは石造りのカーヴを改造して作ったので、地下に食堂があります。そこから思ったより小さな厨房を通り、奥のカーヴに入ります。寒いくらいに湿気の高い12畳?位の部屋に、様々なワインが保管されています。醸造所のカーブですと、同一銘柄がずらっと並んでいるのですが、ここはレストランなので、瓶の形・エチケットが様々です。エチケットは黴びて読めないもの多かったです。元々、ワイン産地のカーヴに保存しているのですから、これ以上の保存状態は望めないでしょう。良い体験が出来たと思っております。後日、東京・日比谷のアピシウスというレストランに行く機会があり、レ・ミレジムのことを若いソムリエ氏に話したら、行ったことがあるとの事でした。このレストランは日本人コックが修行に来たり、田崎真也氏のワイン・ツアーにも組み込まれたりして、日本でも有名らしいです。(私はロバート・パーカー・Jr.の本で知りました。)

◎レ・ミレジム(Les Millesimes) 25 Rue de L'Eglise,21220 Gevery-Chambertin Tel:(03)80.51.84.24

いつも思うのですが、フランスの良さは、地方(田舎)にあります。私達はパリが大好きですが、必ず地方を旅程に組み込むようにしています(柴崎健、柴崎まなみ)。

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シャンブル・ドットに泊るための手引き(柴崎 健さんの報告)

私たちは、結婚して以来、毎年夏休みはフランスかイタリアを訪れております。いままで、7〜8回程訪れております。
さて、農作業の体験できる宿ですが、地元の観光局に問い合わせてみるのが良いと思います。インターネット等で住所を調べ、E-MAILか手紙を書けば、回答してもらえると思います。もし、シャンブル・ドットで農作業ということであれば、事前に手紙等で問い合わせてみる必要があると思います。(葡萄つみなら、秋になりますね。)農作業ができるかどうかわかりませんが、ブルゴーニュのワイン産地ということなら、私たちが4年前に訪れた、ジュヴレー・シャンベルタン村のシャンブル・ドットがお勧めです。パリから約1時間で行けるディジョン又はボーヌからバスで移動できるのと、その農家ホテルがバス停から歩いていけるところにあるのと(一般的には、村外れにあることが多いのです。)、近くにミシュラン1つ星の良いレストラン(ワインの貯蔵量はフランス有数)があるのがお勧めする理由です。

宿を出れば、目の前はぶどう畑で、散策するのもまた良いものです。私(健)は、”東京シャンブル・ドット研究会”を開催しようかと思っている位、シャンブル・ドットが好きなので、ジット・ド・フランス協会(Gites de France:フランス最大の農家ホテル協会)の分厚いカタログを取り寄せております。ご希望の場所を教えていただければ、小さな宿から本物のお城までリスト・アップできますよ。(フランスには修繕費等を稼ぐため、部屋を宿として貸しているお城が沢山あります。しかも割安です。)また、赤坂のフランス政府観光局に問い合わせれば、地方別パンフレットを送ってもらえるはずです。

シャンブル・ドットのリストを作成しました。選択基準は以下の通りです。

・ディジョン、ボーヌからバス、タクシー等で行きやすいと思われる宿
(但し、住所等から割り出した私の予測です。とんでもない田舎にある可能性もあります。)

・ワインの試飲が出来るか、ブドウ畑に面している宿

・コート・ドールの中で、日本でもワイン産地として有名な地域
(私みたいに、ガイド・ブックに載っていない処に行くと、人に説明できなくて、感心してもらえません。)

・街の中心部に近い(と思われる)宿
(レストラン・バス停とかに行きやすい)

なお、このリストは私の主観で選んだものです。

できればシャンブル・ドットのパンフレットのリストを参考にしながら、御自分で選ばれる事をお勧めします。
これ以外の街にも、素敵な宿は沢山ありますし、宿を選ぶのもとても楽しいことだからです。

参考までに申し上げますと、シャンブル・ドットの一泊の相場は、200〜300フラン程度です。リストの中に500フラン以上の宿がありますが、これは農家の素朴な宿というよりも、ホテルに近い形だと思います。(写真を見ても内装が洒落ています。)どちらにするかは好みです。

あと、宿泊する際は是非とも2〜3泊程度の連泊を強くお勧め致します。1泊限りだと時間に余裕が無くて、十分にくつろぐことが難しいと思います。宿泊地をどこにするかというのも悩みの種ですが、この辺りは、ディジョン、ボーヌ、ニュイ・サン・ジョルジュ以外は歩いて10分で回れるような小さな村ばかりです。でも、観光客の多いところなので、どの村にもカフェやレストランの1〜2軒はあると思いますので(多分)、小さな村の方が面白いと思います。

注:エピとは、シャンブル・ドットのグレードでエピ無し(未格付け)からエピ4つまであります。エピ1つが最も簡素な設備で、エピ4つだと殆どホテルです。(1、2は車でないと移動が辛いかも)

No. 地域名 交通の便 宿泊施設名(代表者名) 所在地 Tel/Fax 価格(一泊・2名の場合) ファシリティ 備考

1Chorey-les-Beaune Beauneから3km

Deschamps Henri 15 rue D'Aloxe Corton 21200 Chorey-Les-Beaune

(03)80.24.08.13

(03)80.24.08.01 240F 6部屋

エピ3つ室内禁煙 ブドウ畑に面している。レストランまで3km

2 Germain Francois Le Chateau 21200 Chorey-Les-Beaune

(03)80.22.06.05
(03)80.24.03.93 720〜900F 6部屋

エピ4つ ワイン試飲可。ワイン製造家所有の13世紀のお城です。レストランまで3km

3 Geverey-Chambertin Dijonより11km

Bartet Genevieve Clos-Saint-Jaques 21220 Geverey-Chambertin

(03)80.51.82.06
FAX無し 200F 4部屋

エピ1つ ブドウ畑のに面している。ジュブレ・シャンベルタンの街中(多分)

4 Marchand Jean-Phillippe 1,Place du Monument "Domaine Marchand" 21220 Geverey-Chambertin (03)80.34.33.60

FAXと共用 200〜250F 3部屋

エピ2つ ワイン試飲可。ワイン醸造家の敷地内。ジュブレ・シャンベルタンの街中(多分)

5 Moery-Saint-Denis Geverey-Chambertinから3km

Duprey-Gautier Jean-Pierre 34 Route des Grands Crus 21220 Morey-Saint-Denis

(03)80.51.82.88 FAX無し 200〜240F 5部屋

エピ3つ ワイン醸造家の家でブドウ畑が見渡せる。朝食はカーヴで食べる。

6 Palisses-Beaumont Caveau Saint-Nicolas 13 Eue Haute 21220

Morey-Saint-Denis

(03)80.58.51.83 FAX無し 250〜280F 3部屋

エピ3つ ワイン試飲可。ワイン醸造家の敷地内。

7Nuits-Saint-Georges Beauneから16km

Christine de Loisy Domaine Comtesse de Loisy

28 rue General deGaulle 21700 Nuits-Saint-Georges

(03)80.61.02.72
(03)80.61.36.14 600〜800F 5部屋

エピ3つ ワイン試飲可。

大きなカーブがありガイドとツアー有り。

ロワシー(女)伯爵所有地。(フランスは貴族が沢山居ます。)