フランスに行ってきました(井場めぐみさんの報告)   


みなさんはじめまして。
私は井場めぐみと申します。今年成人式を迎えた20歳です。
今年短大を卒業するということで、友人6人と2/17からフランスへ

卒業旅行へ行くことを昨年末に決めました。フランスのパリとニース8
日間です。
2月に入り、テストも終って落ち着いていろいろどこへ行こうかと話し
合いました。
旅行会社から詳細が届いてみたら、空港−ホテル間の送迎と観光がない
ことが
わかり、私たちは段々不安になってきました。
そして、フランスに関するページはないかと検索したところ、小森谷さ
んの
ページをみつけ、いろいろためになるお話を聞くことができました。
私と同じようにフランス旅行前に情報を手に入れようとここへいらした
方の
少しでも多くの方のお役に立てたらと、私の紀行文をここにのせさせて
いただく
ことになりました。
さて、私たちは17日の最終便、夜21:50発のエールフランス27
3便で
パリに向かったのですが、夜便ということもあり、早起きをしたりしな
くてすみ、
出発までとてもゆっくりできました。
前日連絡をとった一人の友人は「明日荷物つめよう」と言っていたので
すが、
その友人から出発当日の昼ごろ、母と外で食事をとっている私のPHS

電話がかかってきました。
たいへんなことをしてしまったというのです。なんとパスポートがみつ
からない
ということで、まだ時間があったのでなんとか探すよう言ったのですが

結局その友人は一緒に行くことができませんでした。
出だしから、せっかく記念の卒業旅行だというのに、6人が5人に減っ
てしまうという
ハプニングが起きたわけですが、飛行機に乗り込んですぐ次のハプニン
グが
待っていました。
エールフランスの機内食を受け持つケータリング会社がストライキを起
こしていて、
普段のサービスが受けられないというのです。
それでも離陸してすぐの夕食はあたたかいアントレののったきちんとし

食事だったので、たいしたことはないと思ったのですが、このストライ
キは
帰国まで私たちにつきまとうことになりました。
だいたい行きも帰りも10から14時間というロングフライトなので、
夕食・夜食・朝食と
3食出るはずなのにそれが2食でした。食事の内容もだんだん悪くなっ
ていき、
行きの便でパリ到着前に出た朝食はクロワッサンにジャムをはさんだの
で、
帰りの便は1週間もたっているからストは終っていると思ったのですが

まだ続いていたようで、シャルル・ド・ゴール空港で「ストのため機内
食は
弁当形式」と放送していたのですが、ボーディングしてみて座席にその

「弁当」が置かれていたのを見たときは、この先10時間(気流の関係

行きは14時間かかりますが、帰りは10時間で帰れます)どうしよう
・・・と
不安になってしまいました。ひと眠りして目が覚めて、暇になったので
思わず
「Do you have something t
o eat?(何か食べるものはありませんか?)」と
聞いたのですが、成田到着前に朝食が出るからと言うのです。
その朝食は最悪でクルーがトレーにハムとチーズのサンドウィッチをの
せて
歩いて、それを好きなだけ取るという形式で、私はいいかげん腹がたっ

たくさんもらってしまいました。
だいたいこのストのために私たちは、最初に訪れたニースからパリに向
かう日
空港行きのバスを待っているとき、今日は飛行機が飛ばないかも、と現
地に
住んでいる日本人の方に教えていただき、ビクビクしながらチェックイ
ンカウンターに
向かったのです。
でも、こういう経験も客室乗務員を目指している私にとっては、とって
も良い経験に
なったと思います。
食事の話をまとめてここで書くと、朝食はニースで2泊パリで3泊した
全部
ホテルでの食事がついていたのですが、クロワッサンにカフェオレとい

イメージとかけはなれていたわけではありませんが、ちょっと違いまし
た。
チョコが入ったデニッシュとか砂糖のかかったパンとかいう甘い菓子パ
ンに
数種のケーキ(クリームでデコレーションしたものではなくパウンドケ
ーキの
ような焼き上げたままのケーキ)がたくさんあり、塩辛いものといえば

ゆでたまご、ハム、チーズくらいでした。
私はまあ5日間くらい平気でしたが、2日目くらいから天丼が食べたい
と言い出す
ものもいれば、パンだけでも生きていけるという友人は帰りにもうちょ
っと
パン食べても良かったなと言っていました。
昼食はカフェでほとんど食べましたが、パスタ好きの私は日本と同じ感
覚で、
どこかにあるかと思ったのですが、いくらイタリア料理とはいえ、
パスタをおいてる店は1軒しかみつけられませんでした。
でもクロックムッシュはおいしかったなー。
夕食は私たちが出発前に決めていた「夜は危険だから暗くなる前にホテ
ルに
帰る」という鉄則を守って、ずーっとお惣菜屋さんで各々好きなものを
買って
帰り、ホテルで食べました。
ニースでは陽気なおやじさんのお惣菜屋さんでパスタをみつけたので、

バジルの味のパスタとライスボールを買い、向かいのクレープ屋さんで

デザートにマーマレードジャムのワッフル(フランスではゴーフレット
と言うようです)
を買って帰りました。
でもおやじの味はうすくてパサついてたので、次の日は「Quick」
という
ハンバーガー屋にしましたが、ニースではスーパーというやつを
みつけられなかったので、ミネラルウォーターだけおやじのところで
買ったら、私たちのことを覚えてて「夜8時ころ来たら写真をとって店

かざってやるよ」と言われました。私たちは喜んで返事しましたが、
鉄則を守り、おやじのところへは行きませんでした。
パリでもトマトとバジルののったパイやいちごのタルトとか好きなもの

惣菜屋で買いました。ホテルが本家本元FAUCHONのそばだったの
で、
パリ名物のモンブランを買って食べたりもしました。
最後の夜はエールフランスで夜便に乗った人にキャンペーンとして、
ブラッスリーのディナー招待券をくれたので、それをつかって初めて
夜のパリにくりだし、それらしい食事ができました。
「あれがなかったら私たち、フランス料理を食べてきたなんで言えない
ね」と
みんなで胸をなでおろしました。
いくつかあるブラッスリーの中からホテルに近いということで選んだそ
の店は
2日目にマドレーヌ寺院−エッフェル塔−凱旋門と観光をまわったあと

オルセー美術館に行く前に昼食を食べた店と同じだったことに
行ってから気づいたのですが、私はそこで素敵な人と出会ってしまいま
した。
ずっと前「マイフレンドフォーエバー」という映画で好きになった、
ブラッド・レンフロくんにそっくりの素敵なギャルソンです。
割とくだけた雰囲気の店だったので、私は一緒に写真を撮ろうと思った
のですが、
友人のブーイングに合いあきらめました。手紙を出したかったのですが

名札というものをつけていなくて、名前もわかりません。
でも私は忘れられなくて帰ってすぐ、ニースで買ったポストカードのあ
まり
に「22日の夜7時にエールフランスのチケットで予約した日本人
の5人組の
女の子の一人ですが、オーダーをとってくれた方と友達になりたいから

手紙を待っています」と書いて、お店宛てに帰りの日に出したのです。

私のイメージだとフランス人って、愛だの恋だの好きそうだから返事く
らい
くれるかなって期待してるのですが、どうでしょう。
先にも書きましたが、私たちはパリに到着してすぐ(とはいえ早朝の空
港で
3時間待ちましたが)、飛行機を乗り継ぎニースに向かいました。
ニースではあとでパリに行ってから気づくことですが、日本人観光客も
少ないですし、
パリほど広くなくてとても行動しやすかったです。
さすが欧米人の避寒地。透き通った海はさすがに泳ぐことはできなくて
も、
過しやすい気候で、海辺でコーヒーを飲んだひとときは、
本当に時間がゆっくり流れているような感じがして最高でした。
ニースではお店もほどよくあるので、買い物をしつつのんびり散歩をし
ようと
いう計画でした。1日目は到着して下見程度に待ちを歩きまわりました
が、
2日目は、私たちが言ったときちょうどカーニバルの最中でどこかにレ
モンの
オブジェがあるということでそれを見に行こう、それから昼食はどこか

サンドウィッチでも買って、海辺で食べようと計画しました。
ところが、レモンのオブジェはホテルのフロントで聞いたところ、電車

1時間くらいのところにあるということでとりやめて、買い物をしなが

待ちを歩き、町中にあったやけに早くまわる観覧車に一人が乗りたいと
いうので、
観覧車に寄って、昼食の時間だし海岸沿いに出ようと思ったら、なんだ

あちこち騒がしいのです。するとマーチングバンドがあらわれ、次々と
花の
オブジェが道路を通ります。どうやらカーニバルのなにかのイベントに

遭遇したらしく、ラッキーではありましたが、道路が完全に規制されて
しまって、
入場料を払わないと海沿いに出れないのです。
あれにはちょっと困りました。
そんなこんなでニースの2日間はあっという間にすぎ、パリに向かいま
した。
飛行機で1時間半、シャルル・ド・ゴール空港に到着して、私が友人と
二人で
お手洗いに行こうとしたら、警官に「ここから向こうに行くな」と止め
られました。
普通の通路の真ん中でですよ。「なによねーあれ。」と言いながら反対
側の
お手洗いに行って帰ってくると、さっき私たちが止められた場所が
完全に封鎖され、免税店もシャッターをおろし、両側に人がむらがって
います。
放送がかかり「アントニオなんとか」という名前が出てきました。
「何?何?有名人?」「アントニオなんとかって政治家いなかったっけ
?」などど
言っていると、側にいたフランス在住の男の人が一体何事か教えてくれ
ました。
なんでもフランスでは爆弾テロが多く、空港などで不審な荷物があると

爆弾ではないかとこのような状況になるそうで、爆弾の場合は科学処理
班が登場し、
爆弾の威力を吸収する爆弾をしかけて爆発させてしまうそうです。
よく見ると少し先のベンチに荷物がひとつ置かれていました。
長い間封鎖して待たせておいて、結局一人の警官が中身を確認して、
なんでもなかったようで、爆破シーンは見れませんでした。
このときの警官の行動もそうですが、空港のチェックインカウンターな
ど、
フランス人というのはあまり仕事の手際が良いようには見えませんでし
た。
そう、フランスというのは驚くほど犬を飼っている人が多く、
デパートや、飲食店、ブランドのお店どこでも犬が平気で入って来ます

かわいいのですが、飼い主が全然フンを拾わないらしく、
あちこちに散乱していて、足元を見ないで歩くことはできません。
毛皮のおばさんは平気で割り込んでくるし、「欧米人はマナーがいい」
という
話は??と思ってしまいました。マナーがいいのはアメリカ人だけなん
でしょうか?
観光は先に書いたように、マドレーヌ寺院ですばらしいステンドグラス

広い寺院の中に立ち並ぶマリアやキリストの像を見て、エッフェル塔は

近くに行ったのではなく、眺めの良いところから写真を撮ったりして、

ほどよい程度にまわりました。
半日の観光を終え、午後は美術館を見に行こうという計画でした。
ルーブル美術館に行くつもりでしたが、なんでもあそこは全部見るには

3ヶ月かかるとかで、しかも観光のときバスから見たらすごい行列だっ
たので、
オルセー美術館に行きました。でも、オルセーもなかなか良く、セーヌ
川を
渡ってすぐのところにあったのですが、図工の教科書でお目にかかった
ような
有名な作品も数多くありました。いろいろな国の国旗のついた電話のよ
うなものを
耳にあてている人がいたのですが、それは絵の解説が聞ける機会のよう
で、
作品にひとつひとつつけられた番号を入力すると、解説がその国の言葉

流れてくるもののようでした。中には落ち着いた雰囲気のカフェもあり
ました。
「お茶をする」のが大好きな私には、カフェがあちこちに点在するパリ
の街を
歩いているうちに、住んでみたくなるような衝動にかられました。
今まで、グアム・香港・プーケット・シアトルと旅行しましたが、
いつもいいところだなーと思っても、観光地と割り切っていましたが、

住んでみたいと思ったのは初めてでした。しかもパリでそう思うとは
思いませんでした。今度は一人か二人でゆっくり来たいと思っています

ちなみにこの時期にパリに行くのに、一番心配だったのが気温で、
いろいろ防寒具を用意していたのですが、思っていたほどの寒さではな
く、
むしろ日本のほうが冷え込むかんじで、曇り空のイメージとは違い、
ほとんど晴れ間が広がっていました。
でも今度はやっぱり春先や夏に行きたいです。
ハプニングや食べ物の話が中心になりましたが、私の紀行文はこんなと
ころです。
参考になりましたでしょうか・・・?
お読みいただきありがとうございます。お便りをお待ちしています。私のアドレスは
Megumi-Iba@msn.com です。井場めぐみ