6.ロスチャイルド(フランス語読みではロチルド)別荘、ボーリュー・シュル・メール海岸、帰国

8月15日(火)
駅近くのトラム乗り場Gare Thiersの自動販売機でニースパス1日券を買います(一枚2,5€)、パスの種類を選ぶには、申し込みボタンの周囲を取り巻くリングを回して選びま す。VISAカードを差し込んで、暗証番号を入力して決定し、領収書の有無が表示されたら、oui を押して、カードを引っこ抜くと、受け皿にニースパスと領収書が出てきました。パスでトラムに乗るときはその都度打刻をします。朝9時過ぎると通勤客も 減って、トラムの車内に余裕ができますから、旅行カバンを持って乗り込みます。2つ目の停留所Massena広場で降りて、少し歩けば海岸に出るので、 Promenade des Anglaisを道なり に東に歩けば目指す今夜の宿Mercure Nice Promenade des Anglaisメルキュールホテルです。まだチエックイン時間ではないので、ここでも荷物を預けて(引換券を受け取って)再びMassena停留所に戻り トラムに乗りGarbaldiで下車。直ぐ側にバス停が有ったので、待つこと30分。バスが来ないどころか、トラムの道は自動車も走っていません。変だな と思って道を戻って行くと、交差点に出て、交差する道は、車もバスも走っています。この辺が、フランスのだらしのないところで、すでに廃止された昔の バス停を撤去せず、おまけに時刻表までも剥がさずにあるのですから,まいっちゃう。しかたがないので歩いて現代美術館南側のバス始発停留所まで戻って、そ こから81番 のバスPort de Saint-Jean行きに乗りました。バスはニース港(大型船がコルシカまで運行しています)、美しいビーチのある湾に沿って走ります。30分ほどで Passable/Rothschildバス停に 到着(参考までに、Passableは海水浴場で、海水浴客は海に向かって下りていきます)。バス停の横の道を5分ほど登って行くとロスチャイルド(ロチ ルド)別荘と 庭園Villa et Jardins Ephrussi de Rothschild の入り口に着きます。( 入園料大人一人14€)


先ずは豪華な贅を尽くした建物内部の見学、部屋からは美しい湾の風景が見渡せます。次いで、中央の池を取り巻いて、よくぞ集めたと思うほどの多種類の植物 と、下に回るとアルハンブラ宮殿を思わせる噴水池など、見るに事欠きません。2時間ほど見学して、写真を撮りまくって、元のバス停に戻り、バスで来る途中 に美しい 砂浜を見て気に入ったので、帰りはBAIE DES FORMIS(フルミ湾)バス停で途中下車。直ぐ下が、BEAULIEU-SUR-MERボーリューシュルメールの海水浴場です。

暑い昼下がりなので、一軒しかない雑貨屋で列に並んでスイカのアイス キャンデーを買い ました。水着は持参してないので、浜に降りて、裸足になり足だけ海に浸かりました。1時間ほど景色を眺めて、バス停に戻りましたが、反対方向のバスは来る のに一向にNIce行 きのバスが来ません。ここでも30分待ってしびれをきらしたて、思い切って反対方向のバスに乗りました、バスは終点のPort de Saint Jeanに5分停車して、折り返しNIceに向かって発車、再び先ほどのBAIE DES FORMIS停留所に来ると、長蛇の列が待っていました。作戦成功です。Niceの近代美術館前終点まで座っていけました。流石に昼飯抜きでお腹がすいた のでバス停側の店でソッカを買って(3€)、近くのベンチで食べました。

ソッカSOCCAとはNICEの郷土料理で、水溶きひよこ豆粉に塩、オリーブ油を加 えたドロドロの液体を縁のある大きなフライパンの形状の鉄板鍋に薄く伸ばしで焼く食物で、それを4等分したものが一人前。塩、胡椒を振ってパラフィン紙に 包んで売って くれます。オリーブ油と塩味がなんとも言えない素朴な美味しさです。再びトラムに乗ってMassena停留所で降り、各自分かれて買い物に出ました。私は 先ずギャラリーラファイエットを見ましたが、パリ本店とはちがい、評判通り規模が小さく、扱っている商品も限られ、魅力が有りません。デパートを出た通り の向かい側にパリに本社があるPYLONES NICEという日本で言えば銀座伊東屋みたいな文具店があり、綺麗な品揃えで、中国製はなく、すべてフランス製ですよと店員が説明してくれました。ここで お土産を買うことにしました。
フランス最後の夕食はMassena広場から一本入った路地にあるLUNA ROSSAというイタリアンレストランにしました。Niceはイタリアに近いので、本格的なイタリア料理が食べられます。(その昔NICEはイタリアに属 し、近年フランスに移譲された歴史があります)
インターネットのTheForkという予約サイトから申し込んだら、20%引きで食事できることになりました。お店からは15分以上遅れると、取り消しに なります、と メールが来たので、かっきり午後7時に入店。マダムが2品以上でお願いします、というので、私達は前菜、メイン、デザートの3品を注文しました。


グリッシーニをかじりながら待ちます。前菜はサ ラダニッソワーズ(ニース風サラダ)(オリーブの実、ツナ、ゆで卵、トマト、レタスなどの野菜)でとびきり美味しい。もう一つのアーティーチョークのサラ ダ(ほとんどレタスとアーティーチョークだけ)は生のアーティーチョークが口の中でガサついて、美味しくない。メインのセップ茸のリゾットRisot Cepesは、イタリア米の旨さ、キノコの香りで最高の美味しさ。もう一つのエビのスパゲッティSpa.Gambaはフライパンごと食卓に出され、大きな 有頭海老、濃厚なえび味噌のうまさが絡んで、更に最高に美味しい。勿論ゆで具合はアルデンテ。最後のデザートはリモンチェッロのかかったソルベCoup LimoncelloとティラミスTirmarrons Remise。こんな大ぶりの、濃厚な味のティラミスはいまだかつて食べたことが有りません。これぞ本場物です。飲み物はグラスワイン1杯と、冷水。連れ 合いのオーダー時のリモンチェッロというイタリア語の発音が気に入ったのか、マダムはそのレモン酒を小さなグラス2杯最後にサービスしてくれました。会計 を見ると確かに20%引いてあり62.1€。最後の夕食は大満足。
レストランを出ても、まだあたりは明るい。広場の一画で音楽に合わせて自転車の曲乗りをする大道芸が開かれていました。囲いがあり、警察官に持ち物、服装 を検査されてからの入場です。日が暮れました海岸の散歩道Plomenade des Anglaiseでは昨年の自動車テロ後に直径25センチ高さ1m位の鉄の杭が1mおきに立って、車の侵入を阻止しています。おじさんが一人、伴奏の音楽 を流しながらマイクで歌っています。本当にその美声に聞き入ってしまいます。1€を箱に入れると、ニッコリ。これほどの美声のヒトが何故中央で活躍できな かったのか不思議なくらいです。


ホテルに戻って、エレベーターのボタンを押しても動かない。後から来たおばさんが、部屋の電子キーをエレベーターのセン サーにカザさないと動かないよ、ドロボーよけのためです、と教えてくれました。私は田舎者ですから、ハイ。
8月16日(水)
朝食をホテルで済ませ、ホテルの真ん前が停留所Gustab Vで便利。98番空港行バス乗車8:03→8:30Nice Cote d'Azur空港2ターミナル到着。時間に十分余裕がありましたが、荷物預けのところで、前に子供連れの家族が沢山の荷物を預けようとして、拒否され、旦 那は大声で怒鳴り散らし、奥さんは体を震わせてしゃくり上げながら全身で子供のように泣いている。空港係員が電話で上司を呼んで来てもらい説明するも、進 展しない、30分位待たされたが、次の家族連れもなかなか進行しない、
別の窓口がようやく開いて、私たちはやっと荷物を預けることができました。ずいぶん時間を無駄にしてしまいました。(帰国後エールフランスからアンケート が来たので、荷物預けの連携がなっていないと苦言を呈しました)Nice空港10:35発→Paris Orly空港12:00着 途中フランスアルプスの上を飛ぶので雪山が窓から見えます。

飛行機の翼に針が付いています、調べてみると、飛行中に落雷を受けた際、機外に放電するための針だそうです。
荷物を受け取って12:45SDG行バス→14:00Paris シャルル・ド・ゴール空港ターミナル2着。CDG17:20発AF272機。私の座席は非常口前なので、早速客室乗務員に会話のテストをされました。 Takemi Komoriyaさんですか?と尋ねられたので、セサCe'est çaと応 え、今度は彼女の名前を聞くと、Celine Chevalierさんというので、それじゃご先祖は騎士さんですか?と馬の手綱を引く動作をすると、彼女もそうよ、と乗馬のポーズをとりました。フラン スと日本を比べてどうですか?と聞かれたので、フランスの看板は日本に比べて小さすぎて見難い、と答えたのですが、よく通じなかったみたいでした。隣の席 は English manです。イギリス人は何でも食べられるから、世界を股に活躍したと言われますが、彼は人参サラダを手を付けずに残しました。私もあまりの不味さに一口 で止めました。食事なんてどうでもいいのです、無事日本に着きさえすれば。
8月17日(木)12:15羽田空港着 明日からはまた日常の仕事が待っています。(終わり)
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