バスク旅行 その6.ビアリッツ

8月18日(月)その6ビアリッツBIARRITZ

ラディソンブルーホテルに荷物を預けて、ビアリッツの海岸に行くことにしました。お昼の時間なので、途中の教会前広場にあるレストランピッツエリア MOULERIEという店のムール貝専門のような名前につられて入ってみました。シチリア風とか、いろいろなムール貝料理のバラエテイーがあり、ためして みましたが、やはり定番のムールマリニエールが一番よかった。けれど、何か、この店は貝が小粒な感じで物足りない。その後、崖を降りて海岸に出てみると、 そちらのレストランの方が立派なムール貝を使っている。少し早まったかな。昔泳いだことのあるグランドプラージュ大砂浜は、今日も大勢の海水浴の人でにぎ わっています。
海岸沿いに遊歩道を歩いていくと、ちょうど教会の真下の崖下に旧漁港があり、昔美味しい生牡蠣を食べた記憶のある青いオーニングのレストランChez Albertに出会いました。前より立派になって繁盛しているようです。よし、今夜はここで夕食だ。さらに遊歩道を歩いていくと、マリア様が先端に祀って ある岩場に出ました。橋が改修されて、この前よりも広く新しくなっています。したがって参拝客もぞろぞろと多いです。足下の青い海と岩のコントラストがみ ごとです。更に歩くと入り江になった小さい海水浴場。ここなら波にさらわれずに安心して泳げそうです。岬を曲がると高い崖になっていて、崖の下は海水浴客 がちらほらで、ほとんどがサーファーで占められている海岸に出ました。plage de la Cote des Basquesバスク海岸砂浜です。崖をくねくねと登っていくと崖の上に出てホテルのある街に出るのですが、かなりきつい道でくたびれます。ホテルに戻っ て、宿泊客だという目印のゴム輪を手首に巻いて、部屋備え付けの白いガウンを着て、5階の屋上にあるプールに行きました。このホテルはきれいなプールと、 そこから見えるバスク地方の海山の展望が売りなのです。早速、連れ合いは泳ぎだしました。私はスケッチブックと絵の具を持って、プールサイドから見える景 色を描いています。スナックのボーイさんが通りがかりにのぞいて、ボンコラージュ(がんばって)なんて云っていきます。確かに、近景の家の屋根が混み合っ ているので描くのに手間がかかります。



2時間そこにいて、部屋に戻り休憩。3階(日本で云えば4階)の角部屋で、眺めの良い部屋です。広さは申し分なし、コーヒー、紅茶、クッキー、湯沸かし ポットも用意されています。テレビはフランスのどこのホテルでもそうだと思いますが50チャンネルもあって、日本の数倍のチャンネルがあるようです。テレ ビなんか見てる暇はありません。一休みしたら、再びガンベッタ通りを歩いて行き、左折すると先ほどのグランドプラージュ海岸ですが、右折すると街の中心地 です。中心街の大通り交差点角に老舗のチョコレート店HENRIETアンリエがあります。

(青い包装のHENRIETチョコレート店)
もともとバスク地方がフランスのチョコレート発祥の地ですから、この歴史有るHENLIETのチョコレートは、その辺にあるものとは別格です。私にはベル ギーのゴディバよりずっと美味しく感じられ、ビアリッツで一番のおみやげだと思います。午後7時、フランスにしては早い時間に、旧漁港にあるレストラン Chez Albertシェ・アルベールに行きました。

(上左グランドプラージュ、上右旧漁港、下フリュイドメールの盛りつけ)

(Chez Albert,小さなツブ貝、おおきな蟹、カキ、蛤)
人気の店で、すでに8割方の客でにぎわっています。店の入り口で席が有りますか?とたずねると、しばらく予約ノートを眺めてから、最後の1テーブルがあり ます。というわけで、まさに出入り口付近のテーブルに無事着席。時々時雨れてきて、その都度青いオーニングを伸ばしたり縮めたりしてくれます。その後、お 客さんが次々と声をかけますが、デゾレ(すみません)満席ですと断られて残念そうに帰って行きます。本当に間一髪、私達は幸運でした。その後、入れる客は 予約客だけです。ミシュランのガイドでも、新鮮な魚貝だと評価されている店です。ここは迷わず、platau de fruits de mer海の幸盛り合わせをいただくことにします。90ユーロ。出てきたものは優に4人前はあると思われるボリュームで、砕いた氷の上に、生の牡蠣、ツブ 貝、蛤、海老、そして茹でて冷やしてある、大きな丸蟹、手長海老の豪華版に切ったレモンがそえてあります。今年は味覚障害で悩まされましたが、今は回復し ました。今までの鬱憤を晴らすぞ、と盛り合わせに向かいました。これほどおいしくて、これほど沢山のフリュイドメールをいただいたことはありません。食べ ても食べても、氷の上にまだまだあります。2時間程かけて完食しましたが、ツブ貝の甘さ、蟹味噌の濃厚さ、生牡蠣の海の香りに酔いしれました。もう満腹 で、前菜も、デザートも要りません。さすがChez Albertです。一生の思い出です。幸せの気分で、時雨まじりの夜道をホテルまで歩いて帰りました。

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