2.Cagnes-sur-merカーニュ・シュル・メール


8月11日(金)
朝食はパン、バター、各種ジャム(いちじくジャムもあるので嬉しい)、ヨーグルト、オレンジジュース、カフェオレ。ジュースと、カフェは一人分2杯ずつと たっぷり。大きなクロワッサンも美味しい。これで9.5€は安い。8:40ホテルを出発。鉄道のガードをくぐって、山の手の旧市街に向かいます。10分位 歩くと教会、市場など中心部に出ます。9:02市庁舎の横を曲がって、傾斜15度位の上り道を進んでいきます。かなりきつい上りです。9:17登りきりま した。丘の頂上にはグリマルディー城があり美術館Chateau musee Grimaldiがあります。(城名前はAntibesのピカソ美術館と同じです)開門までに時間があるので北側に回ると、美しい緑の山岳風景が見渡せま す。しばしベンチで休憩してから、城の周囲の旧市街を見て回るとどこを切り取っても絵になる街並みが目に入ってきます。素晴らしい。


10:00美術館開 門。入場料は別のところにあるルノワールの家との2箇所分(同日に見学すること)共通券で8€。(単独ではそれぞれ4€、と6€)
お城の美術館に入ると直ぐに人の背丈ほどの大きな石臼が展示されています。これを使って昔からこの地ではオリーブ油を絞っていたのです。地元画家の絵の他 に、有名な画家の絵を集めた部屋があり、日本のFoujitaが最初に目につきます。柔らかい色のマリーローランサンの絵もあります。本日は強風のため屋 上の展望台は閉鎖しています、と言われました が、階段を登って屋上に出ると、外には出られませんがガラス越しに地中海が見渡せます。お城の脇にバス停を見つけましたが、道をゆっくり歩いて下りて、美 しい中世の建物を見ながら市庁舎のある街に戻りました。お昼は星形のユニークなピザを出す、イタリアンレストランO Soleil de Naplesに行きました。客が1組しか入っていない、寂れた感じの店です。


ピザは期待に違わず美しくて、4種のチーズがそれぞれ入った星形ポケットが美味しい。もう一品とった海の幸のスパゲッティが大外れで、客が少ないので古く なった食材を使ったのか、アサリやムール貝が異臭を放ち、ほとんど食べられない(今回の旅行で唯一失敗のレストラン)33€。
午後の暑い日差しの中を東の方にルノワール通りを地図を便りに歩いてゆくと10分ほどでルノワールの家に着きます。共通券を見せて、入場。


先ずはオリーブ の巨木の林。道を登って行くとルノワールの家が見えてきます。功成り名遂げたルノワールが、この温暖な地のオリーブ林の丘を買い取り、家を立てて晩年を過 ごしたのです。家の中からは居間からも、寢室からも青い地中海が見渡せます。この理想の地で家族と一緒に過ごせたのはなんと素晴らしいことでしょう。彼が 車いすに座って描いていたアトリエは北側の自然光を一杯に取り入れた落ち着いた部屋です。同居していた彼の息子の焼物も展示されています。
一階にはルノアールの彫刻が沢山展示されています。彼は又、庭に出て、オリーブ林や、家脇の農納屋などを描いています。見学後おなじ道を戻って、それほど 広くない3箇所のバス停の集合したSquere Bourdetに行きました。3箇所のどこから乗るのかとっさにはわかりません。到着したバスの行き先を見て、無料小型バスNavetteで午前中登った グルマルディー城まで一周してSquare Bourdet停留所に戻り、こんどは同じ市営無料小型バスNavette de la Plageに乗って、海岸線に向かいます。海岸にはそれぞれ、海水浴の浜が連なり、停留所は、Le Gland Large,La Pinede,Jean Pons,Allee des Pins,Office de tourism de Croe,終点のParking Le Crosまで海岸線を走ります。各海水浴場を一覧したので、終点でバスを降りずに、折り返し、教会のある中心地のAllee des Pinsで降りました。
教会の横の道を海と逆(北)に歩いて行くと、めざす海の幸専門店のレストランLa Cabane de l'Ecallierがありました。午後7時の予約が取れてよかった。海に戻って浜辺に飾りのボートが2隻置いてあったので、それらと海と、教会を海岸に 座って一枚のスケッチに描きました。
午後7時お店には早くも一組の客が入っています、受付のコンピュータの画面で予約を確認してからテーブルに案内されました。 風が強いとはいえ、あまりにもテーブルクロスがホコリだらけなので通りがかったウェートレスを呼んで、スネパプロプル(汚いじゃないか)というと、迷惑そ うな顔をしながら、手を使って何度もゴミを払っている。田舎のネーチャンがサービスする、大丈夫なのかこの店は、と心配になりました。そのうちに次々とお 客が入ってきて、たちまちテーブルが満席になりました。先ほどのウエートレスも人が変わったようにテキパキと働いています。私のテーブルにはきちっとした ウエイター(男)が注文を取りに来ました。
(どうもテーブルごとに給仕人が決まっており、先ほどのウエイトレスは、自分の受け持ち以外のテーブルを掃除させられたので、あのような態度をとったので しょう)


注文は当然Les Plateaux de Fruits de mer海の幸盛り合わせです。一人39€。
生ガキ(フランス産の丸みを帯びたブロン牡蠣)6個、生ハマグリ3個、生二枚貝3個、スペイン産ムール貝3個、赤エビ3尾、手長エビ1尾、 Bigomeauxという小さな生巻き貝一山、灰色の小エビ一山が、かき氷を台にして、お盆に載せられて供される。生ガキはレモンを絞って頂きます。生の ムール貝は 初めてたべましたが、癖がなく美味しい。生エビの甘さと味噌を堪能し、最後に爪の先ほどのちいさな生巻き貝に縫い針の細さの専用ピン PicBigomeauxを差し込ん で身を引き出して味わう。これ が面倒だけどやめられないほど美味しい。後からお客さんが訪れても、予約なしで断られて帰っていく。絶対予約が必要な店です。
午後9時雷鳴が聞こえて、お店の人がテントの軒下を広げました。早々に店を出てニース通りのバス停から丁度来たバスに乗り、square de 8 maiのバス停で降りて、かねて目につけていたサボテンの実を、片付け始めたくだもの店の室内で出してもらいなるべく赤いのを選んで2個買いました 0.8€。ガードをく ぐり急いでホテルに戻り、間一髪で濡れずに済みました。部屋に戻って、細い白いトゲが指に刺さるといけないからと、お店のお兄さんからビニール袋を手には め て皮むくように、といわれたので注意したつもりですが、細い白いトゲが指に無数に刺さってチクチク痛痒い。以前イタリアのシチリア島で食べたので、今度が 2回め です。うす甘い独特の味です。

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