サンラファエル(南仏)旅行 その6 ヴェルドン峡谷バスツアー
                              

8月15日(木)
今日はヴェルドン峡谷Les gorges deu  Verdonに行きます。カップヌードル、キュウリ、チーズで朝食を済ませ、朝7:30にホテル近くのサンタルチア港バス停port santa luciaにBELTRAME社のツアーバスが停まるから、それより10分前には、バス停で待機するように、とインフォメーションで教えられたとおりにし ました。すると、間もなく、向こうからBELTRAME社のバスが来ました。手を挙げて、合図をしましたが、そのバスのガイドさんは両腕を大きく交叉して ×点を出し、バスは停まらずそのまま走り去りました。どうしよう、駅まで行くとしても、手段もなければ、時間もない。駅に向かって歩きかけましたが、まだ 7:30分なので、再びバス停に戻りました。すると、またBELTRAM社のバスが走ってきました。(ということは、先ほどのは、回送車?)
今度は、手を挙げると停車して、無事乗ることが出来ました。座席番号は9番ですPlace9。

途中の停留所で乗客を拾って、28人くらいの乗客になりまし た。最後に乗ったのは5人のイタリア人グループ、大声でイタリア語を話すのですぐ分かります。バスは、市街地から山を目指して走り、30分くらいで小さな 村に立ち寄りました。なんでも、運転手さんが朝食兼コーヒーを飲むためだそうで、30分休憩。村のちいさなパン屋さんで、乗客はボンボン(飴)の小袋など を買っています。美味しそうに見えたので私たちはサンドウイッチを買いました。山々をいくつも超えると、切り立った白い石灰岩と木々の緑が鮮やかな峡谷が 見え始めました。バスが徐行したので眼下を見ると、深い谷底を清流が走っています。

これがヴェルドン峡谷Les gorges deu  Verdonの風景です。途中の大きな橋では、バンジージャンプをしている人がいて、落下する際のキャーと言う声が響き渡ります。その先の土産屋で休憩で す。名産の香草入りリキュールを試飲させてくれるのですが、妻は山道をバスで回されて、乗り物酔いで、試飲どころか、道端に嘔吐しています。手元の、制吐 剤、乗り物酔い剤を服用させたら、すぐに良くなりました。美しい大きな人造湖サンテクロアlac de Sainte-Croixが見えてきました。夏のバカンスの最中ですから、水泳、水遊び、カヌー、ボートなど、大勢の観光客でにぎわっている一角がありま すが、それでも大きな湖からすれば、ごく一部にすぎません。ダムBarrage de Sainte-Croixが造られ、一年間に1億4千2百万KWhの発電をしているそうです。湖畔を走り抜けてバスは駐車場に着きました。時刻は 11:20。運転手さんが乗客を降ろし、13:30までに戻るように。これから昼食です。と先導して道を上っていきます。意外と遠くて、10分以上登った でしょうか、ようやくレストランに到着です。道を挟んで両側にレストランが有りますが、一軒は大勢の客で混んでいて、いつ食事にありつけるか分かりませ ん。そこで、値段は少し高いのですが、もう一軒のレストランに入りました。見回すと、バスで一緒の客はこちらには居ません。暑さしのぎのミストが時折天井 から噴き出すのを見ながら、フランス昼食定番のステーキ・フリットを、妻は、乗り物酔い後なので、サラダ・ニソワーズを摂りました。ここで、辞めておけば 良かったのに、更にコーヒーを注文して、のんびりくつろぎ、帰ろうとすると、あれほどにぎわっていた隣のレストランは静かで、バスの同乗者もいません。急 いで、バスに戻ろうと道を下っていくと、二股に分かれています、確か右手だと更に下ると駐車場があり、よく見るとキャンピングカーばかりで、バスが見えな い。間違えたのかと、二股まで戻って、左に行くとピザ屋が見えてきました。こんな景色は見たことがない、やはり右手だ、と汗をかきながらキャンピングカー 駐車場を過ぎてさらに、右手に下りていくと、道が開けて、駐車場が見えてきましたが、バスの姿がありません。時間は1:40分。いつも乗客の人数を確認し てから出発していたのに、非情な運転手は、遅刻した私たちを置き去りにして、出発してしまったようです。どうしよう。見回したら、遠方にバスが停まってい ます。おーい、と大声を出し、手を振りながら、150m位走ったでしょうか。幸いバスは待っていてくれましたが、それは路線バスで、私たちのツアーバスで はありません。
ツアー切符を見せて、窮状を訴えると、親切な路線バスの運転手さんは、電話で連絡をしてくれて、このバスに乗りなさい、というので、乗せてもらい、その先 の停留所ではない小さな一般車の駐車場で私たちを降ろして、間もなくツアーバスがあなた方を迎えに来るから、ここで待っていなさい、とのこと。
(右が待ちぼうけさせられた小さな駐車場)
お礼を言って、バスを降り、炎天下の駐車場で待っていましたが、暑さにたまらず、道端の木陰にいると、地元の親切な家族連れが通りかかり、あんた達、ずっ とここに立って居るけど、どうしたの?脚が腫れているじゃない、薬局に連れて行ってあげるから、薬を塗ったら?と、声を掛けてくれました。当日、本当に私 の下肢はじんましんで赤く腫れていました。バスが迎えに来るから、ここを動けません、と丁寧にお断りしました。1時間経っても、迎えのバスは現れません。 どうしよう、お金はいくら持っていたっけ、今夜、どこかに泊まって、明日自力で帰るとしても、こんな山奥からでは時間がかかるだろうな。なんて会話してい たら、向こうから路線バスが来ました。ここは停留所じゃないので、道に立って必至にバスを止めると、なんと、1時間前に連絡してくれた運転手さんでした。 まだ迎えにこないのかい?再び電話で連絡を取って、さあ、このバスに乗りな、今度はそのバスまで連れていってやるから、といわれ、路線バスに乗り込みまし た。バスは山道を登り7分ほどで、moustiers-sainte-marieムスティエ・サント・マリーという高所のまちに到着。陶器などの店が多 く、観光客でにぎわっています。ここが路線バスの折り返し地点で、5分ほど停車して出発、下りの道を数分下りて、バスの運転手が、さあ着いたよ、と言う。 路肩には、あの見慣れたツアーバスが駐車していました。お礼をいって、10ユーロを置いて降りて、ツアーバスへ帰ることが出来ました。親切な路線バスの運 転手さん有り難うございました。それに比べて、ツアーバスの運転手からは、一言もなし。結局、私達だけがムスティエ・サント・マリーの街を見ないで戻るこ とになりました。(3回目のトラブル)
バスはもう一度湖畔に下り、写真撮影のための小休止。湖面ばかりに目を向けて写真を撮り、最後に橋の反対側を振り返ると、そこには、峡谷の絶景がありまし た。良く、周囲を見渡さないとだめですね。(以前、オーストラリアのケアンズ鉄道で、滝を見せるために列車が停車。ホームに下りて、川底を見ても滝が見え ない、列車に戻ろうとして、振り返ると、列車の後ろに滝が有りましたっけ。)バスは、順調に山間を抜け、小さな村で小休止。公園で老人がペタンクを楽しん でいます。そして、コート・ド・プロバンスを産するぶどう畑の中を一路帰途につきました。pm6:55サンラファエル着。夕食は朝買ったサンドウイッチと 夕方買い求めたスイカ等。疲れた胃には丁度良い。夜10時頃、花火の音にホテルのベランダに出てみると、海岸で花火を打ち上げています。涼しいベランダの 特等席から花火を見物しました。

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